映画『私の頭の中の消しゴム』のあらすじ・ネタバレ・感想

韓流・アジア

「死より切ない別れがある」がキャッチコピーの悲しい運命に直面した2人の純愛の物語。

今回は、映画『私の頭の中の消しゴム』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。

『私の頭の中の消しゴム』の作品概要

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上映日2004年
上映時間117分
制作国韓国
監督イ・ジェハン
脚本イ・ジェハン
音楽キム・テウォン
出演ソン・イェジン/チョン・ウソン/ペク・チョンハク/イ・ソンジン/パク・サンギュ/キム・ヒリョン

『私の頭の中の消しゴム』は日本で上映された韓国映画として、興行収入1位の記録を持つ作品。日本での興行収入は約30億円だった。その後もテレビドラマや朗読劇など形を変えながらも愛され続けてきた。監督はイ・ジェハン。

『私の頭の中の消しゴム』のあらすじ

建設会社の社長令嬢キム・スジンは現場監督のチェ・チョルスと惹かれ合う。身分の違いを超え、愛を育む2人であったが、スジンに記憶障害が起こってしまう。消えていく記憶に抗う2人の純愛の物語。

登場人物紹介

キム・スジン(ソン・イェジン)

建設会社の社長令嬢。

チェ・チョルス(チョン・ウソン)

建築士志望の現場監督。

ソ・ヨンミン室長(ペク・チョンハク)

キムの上司で、元不倫相手。

アンナ・チョン(イ・ソンジン)

ソ・ヨンミンの妻の同級生。

キム社長(パク・サンギュ)

建設会社の社長。スジンの父親。

『私の頭の中の消しゴム』のネタバレ

この先、『私の頭の中の消しゴム』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

【起】2人の出会い

会社の上司と不倫していたキム・スジンは、駆け落ちの約束をしていたが、約束の日、不倫相手は現れなかった。泣きながら向かったコンビニで買ったのはコーラ。店から出て、商品を受け取り忘れたことに気づき、引き返す。

その時、コーラを持った男性が現れる。チェ・チョルスである。スジンは、チョルスがコーラを盗んだのだと思い、彼のコーラを横取りする。その後、スジンはバスに乗ろうとするのだが、コンビニに財布を忘れたことに気づく。

コンビニに戻ると、店員から財布とコーラを渡された。スジンが横取りしたコーラは、チョルスの買ったものだったのだ。チョルスに罪悪感を感じるも、彼はもういない。だが、そんなチョルスと数ヶ月後に再会することになる。

ある日、スジンは、建設会社の社長である父親の仕事場について行った。そこで、チョルスは現場監督として働いていた。2人とも互いのことを覚えていて、気まずくなる。

 

帰り際、スジンはひったくりに襲われるのだが、チョルスにより助けられるのだった。2人はこうして仲を深めていく。やがて、2人は交際を始める。

【承】ステップアップ

チョルスは交際を始めてからも「愛してる」とは言わず、結婚もしたがらなかった。スジンの人生を背負う責任を取れないのだという。彼はスジンの両親とも会いたがらなかった。

スジンは、そんなチョルスを丸めこみ、レストランで彼女の両親と面会させるのだった。ところが、チョルスは無言を貫き、スジンの父も、娘が自分の会社の人間と結婚することに反対する。そこで事件が起きた。スジンがトイレに行ったまま戻ってこないのだ。

スジンはストレスで気絶していた。彼女を真っ先に助けようとするチョルスを見て、父はスジンの結婚を許した。2人は夫婦として幸せな暮らしを始めた。チョルスは建築士となり、自分の事務所を持つようになった。2人はマイホームを建てようと計画していた。

【転】チョルスの母親

そんな時、チョルスに母親がいるということが発覚する。チョルスは今まで、自分の母親について話さなかったのだ。チョルスの母親はチョルスを見捨て、刑務所に入っていた。チョルスは母親を許さないという。

だが、スジンの説得により、チョルスは母親を許すことにした。チョルスは母親の借金を肩代わりし、一文無しとなった。マイホームの計画も水の泡となったが、スジンは笑顔だった。

【転】私の頭の中の消しゴム

そのころ、スジンは若年性アルツハイマー病を患っていることを知らされる。医師は、若年性アルツハイマー病では身体的な死よりも精神的な死の方が早く訪れるのだと言う。スジンは、会社からの帰り道や妹の誕生日、今日の日付まで忘れるようになっていた。

スジンは会社を辞め、主婦に専念することにした。そして、チョルスと別れようとする。これから不幸になるくらいなら、幸せになうちに別れたいのだという。だが、それでもチョルスは「スジンと一緒にいたい」と言った。

スジンは薬を服用し、家にはすべての物に注意書きの書かれた紙が貼られた。チョルスが家を出るとき、スジンが呼んだのは不倫相手だった男の名前だった。

【結】消えゆく記憶

ある日、不倫相手だった男がスジンとよりを戻そうとやって来る。記憶があいまいなスジンは彼を恋人と思い、歓迎する。そこにチョルスがやって来て、不倫相手を殴った。アルツハイマー病は、新しい記憶から忘れていく。チョルスは不倫相手に嫉妬したのだ。

スジンの病気の悪化もあり、チョルスは両親からスジンとの同棲を止められるが、諦めなかった。チョルスは必死で、スジンの世話をした。

ある時、突然スジンに記憶が戻る。彼女は現実に絶望し、チョルスに謝罪の手紙を書く。そして、これ以上チョルスに迷惑を掛けないよう失踪するのだった。

その後、チョルスはスジンのいる介護施設に出向くも、彼女はチョルスのことを忘れていた。だが、病室にはチョルスの写真が1枚だけ飾られていた。スジンは、チョルスへの想いを忘れないよう病気に抵抗していたのだ。

【結】消えない想い

チョルスは、スジンを、2人が出会ったコンビニへと連れて行く。そこでスジンは、あの日の出来事をそのまま再現する。コーラの横取り。店員から渡されるコーラと財布。

そして、スジンは一時的ではあるがすべての記憶を思い出した。2人はドライブに出かける。その時、チョルスは、初めて「愛してる」と言うのだった。

『私の頭の中の消しゴム』の感想

人はみな、自分の恋愛をドラマのように劇的なものと思ってしまうものです。しかし、大半はごくありふれた話です。ですが、『私の頭の中の消しゴム』は本当の意味で劇的な恋愛と言えるでしょう。

記憶障害という悲しい運命をたどりながらも、その運命に抗うかのように強く、深く愛し合う2人の姿には、思わず涙を流してしまいます。最後までチョルスを思い出そうとするスジンと、思い出させようとするチョルスは、不運ながらも幸福な2人だったのかもしれません。

人を愛する、ということについて考えさせてくる名作映画でした。ぜひご覧ください。