衝撃のどんでん返しに、あなたは絶対騙される。
今回は、映画『ユージュアル・サスペクツ』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。
このページの目次
『ユージュアル・サスペクツ』の作品概要
上映日 | 1996年 |
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上映時間 | 105分 |
制作国 | アメリカ |
監督 | ブライアン・シンガー |
脚本 | クリストファー・マッカリー |
音楽 | ジョン・オットマン |
出演 | ガブリエル・バーン/ケヴィン・スペイシー/スティーヴン・ボールドウィン/ケヴィン・ポラック/ベニチオ・デル・トロ/チャズ・パルミンテリ |
『ユージュアル・サスペクツ』は、のちに『X-MEN』などを手掛けるブライアン・シンガー監督のサスペンス映画。
脚本担当のクリストファー・マッカリーはアカデミー脚本賞、ケヴィン・スペイシーはアカデミー助演男優賞を受賞した。
『ユージュアル・サスペクツ』のあらすじ
カリフォルニア州の港にて、麻薬密輸船爆破事件が起きた。生き残ったのは、ヴァーバル・キントと1人の乗組員だけだった。事の真相を探るべく、2人は取り調べを受ける。物語は意外にも壮大で、事件は迷宮入りしていく。
登場人物紹介
ディーン・キートン(ガブリエル・バーン)
元汚職刑事。
ヴァーバル・キント(ケヴィン・スペイシー)
密輸船爆破事件で、唯一無傷で生き残った男。
マイケル・マクマナス(スティーヴン・ボールドウィン)
フェンスターと組んだ強盗コンビの1人。
トッド・ホックニー(ケヴィン・ポラック)
爆破のプロ。
フレッド・フェンスター(ベニチオ・デル・トロ)
マクマナスとコンビを組む強盗の1人。
『ユージュアル・サスペクツ』のネタバレ
【起】事件の始まり
カリフォルニア州のサンペドロ港にて、船の爆破事件が起きた。爆破した船は麻薬密輸船で、船を所有するマフィアとその対立組織の抗争によるものだとされた。
これにより大量の人間が亡くなった。しかし、重傷の乗組員と、ロジャー・ヴァーバル・キントだけは生き残った。警察は、キントの取り調べを始める。以降、キントによる回想が始まる。
事件の6週間前、トラックから銃器を強奪した事件の容疑者として5人の男が招集された。その内訳は、元汚職警官のディーン・キートン、マクマナスとフェンスターの強盗コンビ、爆破のプロのトッド・ホックニー、そしてキントだった。
5人は取り調べを受けたが、今回の事件では立件されず、釈放された。
【承】黒幕 カイザー・ソゼ
集められた5人は、これをきっかけに結束し、宝石強盗に挑み、成功した。盗んだ宝石を売るため、5人は質屋のレッドフットのもとを訪れる。そこで、レッドフットは5人に新たな宝石強盗を持ち掛ける。
5人は迷いながらも強盗を実行し、成功する。しかし、盗んだケースに入っていたのは宝石ではなく、麻薬だった。5人は、ケースの中身が違ったことをレッドフットに報告した。レッドフットは、大本の依頼主である「コバヤシ」という弁護士に会うように言う。
5人はコバヤシに会った。コバヤシは、伝説のギャングであるカイザー・ソゼの右腕である。「5人は過去に、カイザー・ソゼから物を盗んだことがあり、すべて記録されている」とコバヤシは言う。また、コバヤシは、5人が警察署に集められたのはカイザー・ソゼの罠であるとも言った。
コバヤシは5人に、前科を帳消しにする代わりに、密輸船の襲撃をするように言う。フェンスターはこれを聞き、逃亡するが、殺された。残りの4人も身内を人質に取られ、やむを得ず、密輸船襲撃に参加することになった。
【転】密輸船襲撃
4人は船を襲撃するが、そこに麻薬はなかった。4人はそこで、船に潜んでいたギャングと銃撃戦になる。船の外から様子をうかがっていたキントは、カイザー・ソゼと思しき人物がキートンを射殺する現場を目撃する。カイザー・ソゼは船に放火をして、去って行った。
キントの語りはここで終わる。捜査官は、キートンこそがカイザー・ソゼであり、カイザー・ソゼの関係者を始末するために、4人を集め、自分は殺されたように見せかけたのだと仮説を立てた。
取り調べは終わり、間もなくキントは釈放された。キントが警察署を出ると、コバヤシが車で迎えに来た。
【結】世紀の大どんでん返し
キントの取り調べを終えた捜査官は、ふと部屋の壁に貼られた書類を見た。そこには、キントの話に出てくる重要な名前が書かれていた。思わず、落としたコーヒーカップの底には「コバヤシ陶器」と書かれたロゴが書かれていた。
そのとき、キントの他に生き残った乗組員の証言から明かされたカイザー・ソゼの似顔絵が届けられた。似顔絵に描かれているは、キントそのものだった。
すべて、キントの作り話だったのだ。捜査官は警察署を飛び出すも、キントはすでに姿を消していた。
『ユージュアル・サスペクツ』の感想
「男は、女に騙されるために生きてんだ」
ルパン三世の名言です。まったくもってその通りです。ですが、一点だけ補足するとしたら「ミステリー映画に騙される」のも快感である、ということを主張したいです。
『ユージュアル・サスペクツ』には、完全にやられてしまいました。
念のため、ここでのネタバレは控えておきますが、ラストのどんでん返しには、思わず感嘆の声を漏らしてしまいます。いやあ、まさか、あれがそういうことだとは思いませんでしたねえ。
清々しいほどに予想を裏切ってくる物語です。ミステリー好きの方もそうでない方も、ぜひご覧ください。