世界最高峰のアニメスタジオ・ピクサーの初長編として製作され、幅広い世代から支持されている『トイストーリー』。
あらすじと感想、作品情報などをご紹介していきます。
このページの目次
『トイストーリー』のあらすじ
アンディの誕生日

アンディは、おもちゃで遊ぶことが大好きな少年です。中でもお気に入りなのは、カウボーイの人形のウッディです。ほかのたくさんのおもちゃと一緒に、いつも楽しく遊んでいました。実は彼らは、話したり動いたりすることができる特別なおもちゃでした。
もうすぐ引っ越しをすることになっているアンディの家族は、その前にアンディの誕生日をすることにしました。毎年、誕生日会にはアンディの友達がプレゼントとしておもちゃを持ってきます。おもちゃたちは、新しい仲間が加わるのを楽しみにしていました。
ウッディは、おもちゃの兵隊にプレゼントの中身を探るように指示します。
バズ・ライトイヤー、現る

数々のプレゼントが開けられていく中、一番最後の箱には、なんと最新のおもちゃ・バズ・ライトイヤーが入っていました。アンディはとても喜びました。そして、だんだんウッディよりもバズと遊ぶことの方が増えていきました。
さらに、他のおもちゃもバズに興味津々なので、ウッディは面白くありません。バズは、自分がおもちゃだということに気づいていませんでした。彼は、自分が宇宙平和のために地球へ派遣されたスペースレンジャーだと思っているので、他の惑星に来ているのだと勘違いしています。
最初はその間違いを指摘しようとしていたウッディですが、いつしか意地悪をしようと企むようになります。ウッディが少し意地悪をしようとした時、運悪くバズが窓の外に投げ出されてしまいました。
ウッディは必死に言い訳しますが、仲間はウッディが嫉妬心からバズを窓の外に投げ出したと思い込んでしまいます。
アンディとはぐれる

そんな時、アンディとウッディはレストランに行くことになりました。外に投げ出されたバズは、彼らの跡をつけます。途中で寄ったガソリンスタンドで、ウッディはバズがついてきていることに気が付きました。そこでウッディは誤解を解こうとしますが、2人は口論になってしまいます。
しかし、その間にアンディの車を見失ってしまいました。別の車に乗ってなんとかレストランに着いた2人は、アンディを探します。
ウッディとバズ、捕らわれる

2人はレストランのクレーンゲームの中に入り、アンディを探しました。その時、おもちゃを壊したり改造することで有名な少年・シドがやって来ます。そして、バズとウッディはシドに取られてしまいました。シドは、ロケット爆弾をバズにくくり付けて、明日飛ばすことを計画します。
バズはそこで、テレビから流れる「バズ・ライトイヤー」のCMを見ました。そして、自分がスペースレンジャーではないことを知って落ち込みます。一方でウッディは仲間に助けを求めますが、誤解が解けていなかったため、理解してもらえませんでした。
危機一髪

そんな時、ウッディはシドに改造されてしまった奇妙なおもちゃのミュータント・トイが、実は心優しいおもちゃだったと気づきます。彼らの協力により、バズとウッディはシドの元から逃げ出すことに成功しました。
アンディの家族は、既に引っ越しのために家を出てしまっていました。何とか車に追いついたウッディですが、仲間に振り落されてしまいます。
諦めようとしたその時、ウッディはバズにくくられたロケット爆弾のことをふと思い出します。そして火をつけて飛ばし、車に乗ることができました。その後ウッディについての誤解が晴れ、ウッディとバズは仲直りをしました。
『トイストーリー』の感想
個性豊かなキャラクター
『トイストーリー』の魅力は、なんと言っても個性豊かなキャラクター達です。顔のパーツが取り外せたり、体が伸び縮みしたりするなど、形も種類も全く違うおもちゃたちが入り混じっている多様な世界です。
アメリカらしく、ところどころにジョークが入っているのも面白いです。子供の時には気づかなかったけど、大人になって観てみたら理解できた、ということもあるかもしれません。このように、いろいろな角度から楽しめる映画です。
子供の共感を得る映画
大人が見ても十分楽しめる作品ですが、子供に寄り添った印象を受けました。今までは自分が一番だったのに、新入りに立場を取られてしまうウッディの気持ちが、絶妙に長男長女の気持ちとリンクしているような気がします。
自分が両親の愛を一身に受けていたのに、突然現れた弟や妹にそれを奪われた感覚は、最年長の子供なら一度は味わうかと思います。そういった子なら、よりウッディに感情移入しやすくなるでしょう。
また、シドの悪ガキっぷりも面白かったです。彼は、裏では残酷な人形の改造を行っているのに、母親の前ではいい子を演じます。この点が、非常にリアルだと感じました。
先生や親の前ではいい子でいようとするのが子供です。このような「悪になり切れない子供」の気持ちを代弁したのが悪ガキとしてのシドなのだと思いました。
『トイストーリー』の作品情報
上映日 | 1996年3月23日 |
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上映時間 | 81分 |
制作国 | アメリカ合衆国 |
ジャンル | 映画 |
キャスト | トム・ハンクス、ティム・アレン |
監督 | ジョン・ラセター |
主題歌 | ダイアモンド☆ユカイ「君はともだち」 |
登場人物紹介
ウッディ(トム・ハンクス)

アンディが一番気に入っているカウボーイの人形。おもちゃたちのリーダー的存在で、仲間のことは決して見捨てない正義感の強いタイプです。
バズ・ライトイヤー(ティム・アレン)

レーザー光線や、飛び出す翼などの機能を備えた最新型アクションフィギュア。決め台詞は「無限のかなたへ、さあ行くぞ!」
ミスター・ポテトヘッド(ドン・リックルズ)

ジャガイモ頭のジェントルマン。妻のミセス・ポテトヘッドとは仲良しで、目や耳が取り外せるという特徴を持っています。
レックス(ウォーレス・ショーン)

ティラノサウルスのプラスチック製のおもちゃ。見かけによらず、臆病で優しい性格です。
ハム(ジョン・ラッツェンバーガー)

お腹にお金をため込むブタの貯金箱。少々うぬぼれや屋で、口数が多い性格です。