映画『きみに読む物語』のあらすじ・ネタバレ・感想

洋画

全米で大ヒットを記録した純愛ドラマで、豪華俳優陣の共演でも話題になった映画です。

今回は、映画『きみに読む物語』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。

『きみに読む物語』の作品概要

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上映日2005年2月5日
上映時間123分
制作国アメリカ
監督ニック・カサヴェテス
原作ニコラス・スパークス「きみに読む物語」
脚本ジャン・サルディ/ジェレミー・レヴェン
音楽アーロン・ジグマン
出演ライアン・ゴズリング/レイチェル・マクアダムス/ジェームズ・ガーナー/ジーナ・ローランズ/ジェームズ・マースデン/ケビン・コノリー/サム・シェパード/ジョアン・アレン

「メッセージ・イン・ア・ボトル」などで知られる人気ベストセラー作家、ニコラス・スパークスの同名処女長編が映画化されました。1995年に公開された「マディソン郡の橋」をも上回る大ヒットを記録した、ロマンチックラブストーリーです。

また、現在は人気俳優として活躍するライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムスが売れる前のフレッシュな演技にも注目が集まりました。

ライアン・ゴズリングは、2016年公開の「ラ・ラ・ランド」でアカデミー主演男優賞候補に挙がりました。そして、レイチェル・マクアダムスは、2015年公開の「スポットライト 世紀のスクープ」でアカデミー賞の女優助演賞にノミネートされました。

『きみに読む物語』のあらすじ

アルツハイマー病で昔の記憶を失い、療養施設で暮らす初老の女性。彼女のもとにデュークと名乗る年配の男性が定期的に通っては、ある物語を彼女に読み聞かせます。

それは1940年の物語。家族とひと夏を過ごすため、アメリカ南部の小さな町を訪れた、良家の17歳のアリーは、材木工場で働く好青年ノアと出会い、たちまち運命の恋に燃え上がります。しかし、アリーの両親は2人の仲を認めず、彼らの運命は引き裂かれるはめになります。

登場人物紹介

ノア・カルフーン(ライアン・ゴズリング)

デュークが読み聞かせる物語に出てくる材木工場で働く好青年。

アリーに一目惚れをする。

アリー・ハミルトン(レイチェル・マクアダムス)

家族と夏休みの間だけ、ノアが暮らす街で過ごすことになる。ノアにアプローチをされ次第に心惹かれていく。

デューク(ジェームズ・ガーナー)

養護施設で暮らすアリーに、物語を読み聞かせる。

アリー・カルフーン(ジーナ・ローランズ)

アルツハイマー病で昔の記憶を失い、療養施設で暮らす。デュークが読み聞かせる物語を熱心に聞く。

ロン・ハモンド(ジェームズ・マースデン)

ノアの友人で材木工場で働く。

フィン(ケビン・コノリー)

戦争中に、アリーに看病してもらったことをきっかけにアリーとの距離を縮めていく。

フランク・カルフーン(サム・シェパード)

ノアの父親。

アン・ハミルトン(ジョアン・アレン)

アリーの母親。ノアとの交際に反対する。

ジョン・ハミルトン(デビッド・ソーントン)

アリーの父親。ノアとの交際に反対するが、一夏の恋だと言いアリーを自由に過ごさせる。

サラ(ヘザー・ウォールクイスト)

戦争で旦那を亡くす。ノアと関係を持つようになる。

『きみに読む物語』のネタバレ

この先、『きみに読む物語』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

ある療養施設

ある老人施設で初老の男性・デュークは、アルツハイマーを患っている初老女性・アリーにあるノートに書かれている物語をいつも読み聞かせていました。

その物語の舞台は、1940年代のアメリカで、若い男女の恋の物語。

ノアとアリーの出会い

1940年6月6日。17歳のアリーは避暑のためノース・カロライナ州シーブルックを訪れていました。

地元の材木場で働くノアは、一目でアリーに恋をします。ノアは、アリーと他の男性が乗る観覧車に無理やり乗り込み、強引にデートの約束を取り付けます。

2人はデート重ねるごとに親しくなり、やがてお互いをかけがえのない存在として想うようになります。

身分の違い

2人は順調に愛を育んでいきますが、裕福な家で育ったアリーと、学歴もなく材木場で働く労働者のノアとは身分が全く違います。

 

ある日、アリーの父・ジョンはアリーとノアが親しくしている姿を見て、ノアを自宅のパーティーに招待します。そこで、ノアは見たこともないパーティーや付いていけない話ばかりで、アリーとの身分の違いを思い知らされます。

そして、パーティーも終盤に差し掛かったところで、アリーがニューヨークの大学に進学が決まったことを聞かされます。

ノアは聞かされていない話に動揺します。そこでジョンは「その話は場違いだ。子供たちを好きにさせよう」と話の腰を折りました。ジョンは、2人がひと夏の恋を楽しんでいるだけだと思っていたのです。

2人だけの夜

パーティー後も2人は、毎日を一緒に過ごします。

ある日、ノアとアリーは廃墟となっている屋敷に向かいます。2人はそこで結ばれるのです。

そして、ノアは将来その土地を購入し家を建てるのが夢だと話します。すると、アリーは家の壁は白で窓は青がいいと伝えます。

別れ

時間は2時。アリーの帰りが遅いと両親が心配して、警察に捜索させていると友人のフィンがノアの元にやってきます。

ノアは急いでアリーを送り届けましたが母・アンは激怒。1階にノアを待たせたままアリーと両親は2階で口論を始めます。

アンは、「ノアはいい青年だけど、肉体労働者でクズ」だとアリーにノアと別れるよう言います。アリーは母に抵抗しますが、父からもふさわしくない相手だと言われてしまいました。

それでもアリーは、彼を愛していると必死で説得し、部屋を飛び出します。3人の会話を聞いていたノアは、アリーとの別れを決意し、屋敷を出ようとしていました。アリーは、ノアを追いかけ説得しようとしますが、2人は別れてしまいます。

次の日

次の日、アリーの両親は彼女を強制的にノアから引き離そうと、休暇を切り上げて帰ると言い、早急に荷物をまとめていました。

アリーはノアの仕事場に行きましたがノアには結局会うことができず、親友のフィンに愛していると伝えて欲しいという伝言を残し、シーブルックを去っていきます。

一方、フィンから伝言を聞いたノアは、アリーの家に一目散に向かいますが、彼女はもう去ってしまっていました。

手紙

そして、ノアは別れてから1年間毎日アリーに手紙を送り続けました。しかし、彼女からの返事は一度もありませんでした。

それぞれの道

アメリカとドイツの戦争が始まり、ノアとフィンはアトランタへ召集されます。

一方で、アリーはボランティアで訪れていた病院で、ロンという青年と出会います。彼からのアプローチにより、2人は次第に恋に落ちていきます。

ロンは富豪の子孫だったため、アリーの両親は彼との結婚を許し、ふたりは婚約しました。しかし、プロポーズを受けた瞬間、幸せに満ち溢れているにも関わらず、アリーの心にはノアの面影が浮かんでいました。

 

その頃、戦場から無事に帰還したノアは父親の待つ自宅に戻りますが、父は家を売ったと言います。

その金と復員手当で以前からの憧れだった農園を買うようノアに言うのです。念願だった土地を購入したノアは、建設許可をとるために向かったチャールストンのバスのなかで偶然アリーを見かけました。

ノアは驚きと喜びに溢れ、バスから降りて彼女を追います。しかし、アリーはロンと一緒だったため声を掛けることが出来ませんでした。

ノアの家

ノアは、家を建てればアリーが帰ってくると思い込み、家の建築に躍起になり、とうとう完成させました。

しかしいつまで経ってもアリーは戻って来なかったため、ノアは家を売りに出しました。

美しいデザインの家ということもあり、次から次へと買い手が現れましたが、ノアは最初から売るつもりは無く、何かと理由をつけて断っていました。

 

その頃、ノアは隣町に住む未亡人・サラと肉体関係を持つようになります。ノアはアリーを失った心の傷を、サラは夫を亡くした心の傷をお互いが舐めあっていました。

 

結婚の準備が進む中、アリーは新聞でノアの家が売りに出ている記事を偶然目にします。

アリーはノアに会いたい気持ちがどうしても抑えられず、ロンにやり残したことを片付けたいから出掛けたいと言い、ノアの元へと向かいます。

現在

ここで物語から現在へとシーンが切り替わります。

ここまでの物語を読み聞かせていたデュークは、医師から呼び出され、アリーの認知症は治らないと言われます。それでもデュークは、「神の力は科学の限界を超える」と信じ、アリーの回復を願います。

 

デュークとアリーが庭で話をしていると、デュークの家族が現れます。そして、デュークはアリーに自分の娘とその子供を紹介します。

アリーは家族と丁寧な挨拶を交わします。デュークの娘は、「ママはもう治らないからパパだけでも帰ってきて」といいましたが、デュークは「ママは最愛の人だ。離れられない」と施設に留まると言い張ります。

家族が帰るとデュークは再び老女に物語の続きを読み始めるのです。

再会

ノアと再会したアリーは、やはり自分の愛しているのはノアだと認識し、なぜ連絡をくれなかったのかと尋ねます。

その時ノアは、自分が1年間毎日出していた手紙は、すべて誰かにもみ消されていたことに気づきます。そして、2人は会えなかった時間を取り戻すかのように熱いキスを交わします。

 

その夜、ノアの家に隣町のサラがやってきます。ノアは、待っていた彼女が帰って来たことを告げ、彼女とは別れました。

選択

ノアとアリーは、幸せな時間を過ごしますが、それも長くは続きません。アリーの母・アンがノアの家を訪れます。ロンが心配して駆けつけていることを伝えます。

アンは、一緒に来るようアリーに言い、2人は材木場に車で向かいます。すると、アンはある男性を見つめ、25年前に恋に落ち駆け落ちまでしたが、結局引き離されてしまったとアリーに言います。アンは、その男性を見て涙を流しますが、今の生活が幸せだと言います。

そして、2人はノアの家まで戻ってきます。アンはアリーを引き留め、ノアからの手紙を渡し、「正しい選択をね」と伝えます。

 

アリーとノアは再び喧嘩をします。ノアは「きみはどうしたいんだ」と必死にアリーを引き留めますが、彼女は自分の意思でロンの元へ向かうことを決意します。

アリーはノアの家からロンが待つホテルに向かう車の中で、ノアが書いてくれた手紙を読み、涙を流します。

食卓

再び現在にシーンが戻ります。

老女は、「美しいお話、でもなぜか寂しい気持ちよ」というと、デュークは「不安だけど心配はいらない。そろそろ寒くなってきたし部屋に戻ろう」と答えます。

2人が戻っていった施設の部屋には食事が用意されており、ジュースで乾杯します。すると、老女は、先ほどの物語の続きが気になった様子で、彼女が誰を選んだのかを聞きます。

アリーの選択

アリーはロンに全てを打ち明けていました。するとロンは自分の選択肢を3つ挙げます。しかし、どの道、君を失うことになる、それでも君を愛していると彼女に伝えます。

アリーは、ノアとロンの狭間で気持ちが大きく揺らいでいました。

記憶

そして、再び現在のシーンに切り替わります。

デュークが「めでたし、めでたし」というと老女は、何かを思い出したように一点を見つめ、「そうよ、そうだわ」といいます。

 

1940年代。ベッドで寝ていたノアが、何かの物音に気づき外に出るとそこには、荷物をまとめて出てきたアリーの姿がありました。2人は見つめあい、そして抱きしめあいます。

 

現在。老女は「思い出した。私たち…それ、私たちね」と言って涙を流します。デュークは「アリー、ダーリン」と嬉しそうに老女・アリーに近寄り抱きしめてキスを交わしました。

 

アリー「私、どうしたの?」

ノア「別に。少し遠くへ行ってただけさ」

アリー「残りの時間は?」

ノア「どうかな、前は5分も持たなかった」

 

そこでノアは、僕達の曲だよといって音楽を流し、2人で抱き合いながらダンスを踊りました。しかし数分後、再びアリーは思い出を忘れてしまいます。

彼女はパニックを起こし、看護師たちが駆けつけます。ノアは、騒ぎ出したアリーを看護師たちが押さえつけ、鎮静剤を投与されるのを涙をこらえながら見ていることしか出来ませんでした。

奇跡

翌日、ノアが心臓発作で倒れて意識不明の重体となります。

ノアに会えない数日間、アリーは生気を失ったように過ごしていました。

 

しかしノアは生きていました。回復したノアは、看護師の目を盗んでアリーに会いに行こうとしますが、看護師に見つかってしまいます。

看護師は「夜は会わせられないわ。でも私は今コーヒーを入れてくる。しばらく席を外すけどバカはやらないで」と言いました。

ノアは、看護師がいなくなった後にそっと彼女のカップを覗き、コーヒーが入っているのを見て、自分への配慮だと気づきます。

 

そのままアリーの部屋に行くと彼女は記憶を取り戻しており、ノアが戻らないかもしれない不安に駆られていたと言いました。

アリーは、「私たち一緒に死ねるかしら」と聞きます。するとノアは「私たちの愛に不可能は無い」と、アリーと手をつなぎます。そのまま、彼女の隣で横になって眠ったのです。

翌朝、アリーの部屋に入ってきた看護師は、2人が手を繋ぎ寄り添った状態で亡くなっているのを見つけました。

『きみに読む物語』の感想

物語の中のノアと、養護施設で熱心に読み聞かせをするデュークが重なった時に、ノアがアリーを想う気持ちの大きさと深さを感じ、思わず泣いてしまいました。大切なひとを一途に思い続ける姿に心温まる作品です。

特に、ノアとアリーが久しぶりに再会を果たし、ボートの上で過ごすシーンは、この世に2人しかいないのではないかと錯覚してしまうほど、2人だけの特別な時間が流れていました。

恋人だけでなく、友人や家族など大切な誰かと一緒に観たら、お互いの大切さに改めて気付かされる作品だと思います。ぜひ、大切な誰かと一緒に観てみてください。