映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』のあらすじ・ネタバレ・感想

邦画

女子高生たちの王道青春ドラマ。

今回は、映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の作品概要

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東宝
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上映日2018年
上映時間118分
制作国日本
監督大根仁
原作カン・ヒョンチョル『サニー 永遠の仲間たち』
脚本大根仁
音楽小室哲哉
出演篠原涼子/広瀬すず/小池栄子/野田美桜/ともさかりえ/田辺桃子

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』は、『モテキ』や『バクマン。』を手掛ける大根仁によりつくられた青春映画。

2011年公開の韓国映画 『サニー 永遠の仲間たち』の日本リメイク版である。

第43回報知映画賞を受賞。

ミュージック・ビデオ監督としても名高い大根仁の独特な演出にも注目。

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』のあらすじ

90年代のコギャルブーム真っ只中、女子高生を中心に世の中が回っていた時代。6人組の「SUNNY」は、何をするにもいつも一緒で、青春を謳歌していた。

しかし、そんなSUNNYも高校卒業を機に、自然消滅する。それから20年後、リーダーの芹香の身に異変が起こる。

登場人物紹介

SUNNY

阿部奈美(篠原涼子)

専業主婦。高校時代、淡路島から東京に引っ越してきた。

裕子(小池栄子)

プライドが高く、毒舌な女。美容整形外科医と結婚する。

心(ともさかりえ)

スナックのママ。アルコール依存症。高校時代は明るく、周囲の盛り上げ役だった。

梅(渡辺直美)

昔から太っている。ブラック企業で過酷な日々を送っている。

奈々(池田エライザ)

高校生ながらモデルとして働く美少女。

伊藤芹香(板谷由夏)

SUNNYのリーダー。会社を経営している。

中川(リリー・フランキー)

怪しい探偵

鰤谷美礼(小野花梨)

ドラッグ狂いの女子高生。SUNNYと対立している。

藤井渉(三浦春馬)

SUNNYの憧れのイケメン大学生。DJをやっている。

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』のネタバレ

この先、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

【起】20年と1ヶ月

専業主婦の阿部奈美は、夫と高校生の娘と3人で暮らしていた。ある日、母の入院のお見舞いに行ったとき、隣の病室から、女が騒がしく泣き叫ぶ声が聞こえた。奈美が驚いて隣を覗くと、病室のネームプレートに、高校の同級生である伊藤芹香の名があることに気づいた。

翌日、奈美は芹香の病室で芹香と再会する。芹香は会社を経営して、ばく大な富を築いていたが、40代にして未婚で恋人もいないという。そして、芹香は、がんで余命が1ヶ月だった。そんな状況でも明るく話をする芹香に、奈美は、言いしれぬ寂しさを覚える。

芹香は、死ぬ前にもう一度「SUNNY」で集まりたいと奈美に頼んだ。SUNNYとは、高校時代の6人組のグループで、奈美と芹香はそのメンバーだった。何をするにも一緒の6人だったが、卒業してからは1度も会わず、20年の月日が流れていた。

 

奈美は、芹香の頼みを二つ返事で引き受けるが、メンバーを探すといっても当てがない。仕方なく、母校を訪ねるのだった。高校には、奈美たちのクラスの昔の担任の先生がいて、そこからメンバーの1人であるの連絡先を入手した。

奈美は梅を電話で呼び出して、再会した。梅の夫はギャンブル依存症で、仕事をしていなかったため、梅がブラック企業の不動産屋で働き、生活費を稼がなければならなかった。しかし、梅の営業成績は悪く、会社でも上司に叱られるばかりであった。

そんな梅だが、奈美の話を聞くとメンバー探しに協力する意思を快く示してくれた。奈美と梅は、怪しげな探偵事務所を訪れ、成功報酬1人10万円で人探しを依頼した。

【承】メンバー探し

探偵の中川は、メンバーの1人である裕子を見つけた。裕子は美容整形外科医と結婚し、気取った生活を送っていた。また、高校時代はマイナスAカップと呼ばれるほど貧乳だった裕子だが、整形して目を見張るほどの巨乳になっていた。

昔の自分とは決別し、優雅な生活を送っていた裕子は、自分の過去を知る奈美たちの訪問を拒んだ。しかし、探偵中川の調査で夫の浮気が発覚すると、再び奈美たちと団結した。奈美たちは、裕子の夫を暴力で懲らしめた。裕子は夫と離婚した。

 

調査は難航していたが、やがてメンバーのが見つかった。心は高校時代、周囲を盛り上げる明るい少女だったのだが、今はスナックで働き、アルコール依存症になっていた。子どもは実家に預け、DV癖のある夫と2人で暮らしていた。

奈美は、泥酔した心と会話をしていた。そこに、借金取りがやって来て、心を脅迫した。抵抗のできない心を救うため、奈美は、手元にあった現金を借金取りに渡した。そうして借金取りはいなくなり、奈美は裕子を連れて、芹香のもとに向かった。

残る1人は見つからなかった。

【転】高校の思い出①:転校

時は戻り、高校時代である。阪神淡路大震災の被害で転勤することになった父の都合で、奈美は淡路島から東京に引っ越してきた。当時はコギャルブーム真っ只中で、田舎から来た奈美は、明らかに地味で、浮いていた。

そんな奈美だが、同級生の芹香に気に入られ、芹香のグループに入れられる。そうして、奈美は徐々に垢抜けて、東京の生活に馴染んでいくのだった。

 

しかし、メンバーの奈々だけは、田舎臭い奈美を受け入れていなかった。美形の奈々は、高校生ながらモデルをやっていて、大人びていた。奈美は、そんな奈々に憧れていたからこそ、奈々の冷たい態度が不可解だった。

ある日、奈美は、奈々の家を訪れる。しかし、奈々は口を聞かず、家を出ていった。奈美は、奈々を追いかけた。そうして2人は、おでん屋で酒を飲むのだった。2人は互いのことを話した。

酒の力もあってか、2人は泣き始めた。奈美は、奈々への憧れについて泣きながら語り、奈々は、奈美を本当はかわいいと思っているということを漏らした。これを機に、2人の間の壁は消えた。

【転】高校の思い出②:初恋

ある日、6人組は、梅の家で遊んでいた。そこには梅の兄の友達も来ていた。そこで、奈美は、藤井渉という男に一目惚れした。

帰り際、奈美は渉を見かけると、その後をつけていった。渉の行く先を追っていると、ダンスホールに着いた。渉はDJだった。奈美は、ビールを買い、憧れの渉を眺めていた。渉は、奈美に気づくと酒を取り上げられる。渉を前にして緊張した奈美は、トイレに駆け込む。

しかし、奈美の駆け込んだ先はトイレではなかった。奈美は、ダンスホールにいた不良のクラスメイトに囲まれ、恐喝される。危機一髪の瞬間、渉が助けに来る。奈美の、渉への想いは一層強くなるのだった。帰り道、渉は、奈美を、渉の出るDJのイベントに誘う。

イベント当日、奈美は喜々として渉に会いに行くのだが、そこで、渉と奈々がキスしている現場を目撃する。渉と奈々は付き合っていた。こうして、奈美の初恋は終わった。

【転】高校の思い出③:SUNNY結成

6人組は、文化祭のダンス大会に出場することになった。優勝すれば賞金30万円が貰える。大会エントリーに当たって、6人はチーム名を「SUNNY」と決めた。

文化祭当日、蛇口で水を飲んでいた奈美のもとに、不良グループが現れる。不良グループの番長である美礼は、中学時代芹香と親友だったのだが、違法ドラッグに手を出したことをきっかけに、芹香から見放される。美礼は、奈美にドラッグを飲ませようとしていた。

そこに、SUNNYのメンバーが駆けつける。そこで、芹香と美礼の喧嘩が始まる。雨の中、倒された美礼は、手元にあったドラッグのケースを芹香に投げつける。そこに、奈々が飛び込んで、芹香を守った。

美礼の投げたドラッグケースは、奈々の顔を切った。奈々は顔を傷つけ、大量出血した。奈々は救急車に運ばれ、文化祭は中止になるのだった。それから、奈々はモデルを辞め、学校も退学した。

【結】SUNNY集合

芹香の寿命は残りわずかだった。芹香は、元気なうちに遺影を撮りたいと言って、奈美に化粧をさせて、遺影を撮影した。

このとき、奈美はSUNNY以外に、もう1人、人を探していた。渉である。奈美は、音楽喫茶で働く渉を訪ねるが、渉は奈美のことを覚えていなかった。どこか懐かしい寂しさを感じながら、奈美は帰路につく。

やがて、芹香は亡くなった。葬式会場で、中川は、芹香から預かったSUNNYのメンバーへの手紙を読んだ。そこには、芹香の、嘘偽りのない真実の愛が書かれていた。そして最後には、文化祭で踊れなかったダンスを踊ってほしいと書いてあった。

中川が手紙を読み終えると、会場に奈々が現れた。実は、芹香は新聞広告で、奈々の招集を呼びかけていた。20年ぶりの再会を遂げたSUNNYは、文化祭で踊れなかったダンスを踊った。

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の感想

またしても大根監督にやられてしまいました。この監督は、わかりやすい物語で観客を引き込むのが上手ですね。また、MV監督ならではの抽象演出もクセになりそうです。

本作の魅力を一言で述べるなら、「良い意味でのベタさ」でしょう。作中でも、メタ的なギャグとして「ベタな演出」と自虐していましたが、「ベタ」は、良く言えば「王道」です。絶対にみんなが好きな演出を、これでもかと言うほど盛り込んできます。

恥ずかしながら、私は鑑賞中、3、4回は泣いてしまいました。友情とか愛とか仲間とか。そういったものに滅法弱いんです。

正直、最初の印象としては、「こんなアニメあったよなあ」「どうせ生ぬるい友情の物語だろう」とあまり期待していなかったのですが、予想は裏切られました。本当にいい作品です。ぜひご覧ください。