2014年に日本で公開されたアメリカとイギリス合作のラブストーリー『世界一キライなあなたに』。
今回は、映画『世界一キライなあなたに』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。
このページの目次
『世界一キライなあなたに』の作品概要
| 上映日 | 2016年 |
|---|---|
| 上映時間 | 110分 |
| 制作国 | アメリカ／イギリス |
| 監督 | テア・シェアイック |
| 原作 | ジョジョ・モイーズ作「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」 |
| 脚本 | ジョジョ・モイーズ |
| 音楽 | クレイグ・アームストロング |
| 出演 | エミリア・クラーク／サム・クラフリン／ジャネット・マクティア／チャールズ・ダンス／マシュー・ルイス／ジェナ・コールマン |
2012年にイギリス人作家のジョジョ・モイーズが発表し、世界で翻訳されベストセラーとなった恋愛小説「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」が原作。
「ターミネーター新起動 ジェニシス」でサラ・コナーを演じたエミリア・クラークと「あと1センチの恋」のサム・クラフリンの共演で映画化された。
『世界一キライなあなたに』のあらすじ
明るくて前向きな性格のルー。ルーは自分の夢にチャレンジすることを諦めて、家族のために仕事をして毎日を過ごしている。働くカフェが閉店してしまい、ルーは職を失ってしまう。そこで、半年の期間限定で、介護の仕事に就くことになる。
ルーが担当するのは、バイク事故で車椅子の生活を送ることとなった大富豪で青年実業家のウィル。ルーの持ち前の明るさが、自暴自棄になっていたウィルの心を開いていく。やがて二人は心を通わせて最愛の存在となっていくのだが。
登場人物紹介
ルイーザ・クラーク（エミリア・クラーク）
ルーという愛称の、明るく前向きでファッションが大好きな女の子。ウィルを介護する職に就く。
ウィル・トレイナー（サム・クラフリン）
交通事故で脊椎を損傷し、車椅子生活を送る自暴自棄な大富豪の青年。
カミーラ・トレイナー（ジャネット・マクティア）
ウィルの母親。
スティーブン・トレイナー（チャールズ・ダンス）
ウィルの父親。
パトリック（マシュー・ルイス）
ルーの恋人。
[出典：https://warnerbros.co.jp/c/movies/sekakira/caststaff/]
『世界一キライなあなたに』のネタバレ
交通事故に遭うウィル
仕事もプライベートも順風満帆なウィル。ある日どしゃ降りの雨の中、彼女の家から職場に向かう途中にバイクとの交通事故に遭ってしまいます。
ウィルを介助する職につくルー
ファッションが大好きな26歳のルーは、働いていたカフェが閉店することになり無職になります。家族を養わなければならないルーは、大富豪の家で車椅子生活を送るウィルを介助する職に就くことになります。ウィルはルーに対して冷たい態度を取り続けます。
ある日、ウィルを訪ねて元彼女と友人がやってきます。二人は「結婚する予定だ」とウィルに伝えに来たのでした。絶望したウィルは、飾ってあった写真たてなどを壊してしまいます。
ウィルが壊した写真たてを直そうとしているルーに、ウィルは激怒します。ところが、ルーも黙ってはいません。ルーは「私をいじめないで。私がここで仕事をしているのは、あなたといたいからじゃない。お金が必要だから」と反論し口論になります。
ルーに心を開き始めるウィル
しばらくして、仲直りのつもりなのか、ウィルがフランス映画を見ようとルーを誘いました。字幕の映画が苦手なルーでしたが、しぶしぶ一緒に見ることになります。
ルーは見た映画を「最高に面白かった」と絶賛します。その後、ルーとウィルは外を散歩しながら映画の話で盛り上がりました。これがきっかけとなり、二人の距離は徐々に近づいていきます。
家計を支えるために大学進学を諦めたルーに対して、ウィルは「君には可能性を感じる。視野を広げなきゃ。一度の人生をフルに活かすべきだ」と伝えます。
ウィルの本当の望みを知ってしまうルー
ある日、ルーはウィルの両親が言い合いをしているのを目撃してしまいます。その時、ウィルが安楽死を望んでいることを知ります。ルーはウィルの決意を覆し、心変わりをさせるように雇われたのでした。
ウィルの本当の望みを知ったルーは、妹のトリーナに相談します。するとトリーナは、「残された時間を特別なものにしてあげては」と答えたのでした。そしてルーは、「特別な時間を一緒に過ごすことができたら、ウィルの決意を変えられるかもしれない」と考えます。
明るくなっていくウィル
競馬やコンサートに出かけるウィルとルー。さらにはルーの誕生会へもウィルを招待して家族に紹介します。ルーの努力の甲斐あって、ウィルもどんどん明るくなっていきます。
2人はウィルが子供の頃に大好きだったというお城が見渡せる場所に行きます。「世界で一番の場所かも」と言ったルーに、ウィルは「もっといい場所がある」と言います。それはパリでした。
その夜、ルーの父親にお城のメンテナンスの仕事が見つかりました。これはウィルが、家族の心配をすることなくルーが自分の道を進めるようにと、手回しした結果でした。
南国へ旅行に出かけるウィルとルー
残された時間を使ってもっと楽しいことをしたいという思いから、ルーは南国の島へウィルを連れ出します。
そこで、ルーはウィルに考えを変えるよう説得します。ところが、ウィルの決意は全く変わりませんでした。しかも、スイスまで一緒に来てほしいとルーにお願いするのです。「最後を見届けろなんて残酷すぎる」とルーはウィルの申し出を断ります。
数日後、家に帰ったルーは、ウィルとウィルの両親がスイスへ旅立ったことを知らされます。
ウィルを追ってスイスへ向かうルー
ウィルを追ってスイスに着いたルーは、ウィルとウィルの両親が待つ施設へ向かいます。そこで最後の二人きりの時間を過ごします。そしてルーは、ウィルの最後を見届けるのです。
その後、ルーはウィルの思い出の地であるパリに行きました。そこでウィルからの手紙を読みます。手紙には「僕は君と共にいるから。君のウィルより」と書かれていました。ウィルは、ルーが新たなスタートを切れるだけのお金を残してくれていたのでした。
ルーは、これからは自分のために生きていく決意をするのでした。
『世界一キライなあなたに』の感想
ルーの明るく前向きな性格が、車椅子生活で自暴自棄になっているウィルの心を少しずつ溶かしていきます。閉じこもってばかりいたウィルを少しづつ外へ連れ出し、二人の距離がどんどん縮まる様子は見ていてとても心温まります。
しかし、ウィルは半年という期限を設けて、死を選ぼうとしていました。尊厳死というとても重いテーマを扱いつつ、「自分らしく生きていく」とはどういうことなのかを教えてくれます。
この映画の見どころのひとつに、ルーの色鮮やかなファッションがあると思います。色とりどりでプリント柄のかわいい洋服を身に着けるルーの姿に目が奪われます。
