映画『今夜、ロマンス劇場で』のあらすじ・ネタバレ・感想

邦画

モニター試写で満足度91.5%と感動の声が続出した、綾瀬はるかと坂口健太郎出演で映画化された笑って泣けるラブストーリー。

今回は、映画『今夜、ロマンス劇場で』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。

『今夜、ロマンス劇場で』の作品概要

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上映日2018年2月10日
上映時間108分
制作国日本
監督武内英樹
脚本宇山佳佑
音楽住友紀人
主題歌シェネル「奇跡」
出演綾瀬はるか/坂口健太郎/本田翼/北村一輝/中尾明慶/石橋杏奈/西岡徳馬/柄本明/加藤剛

本作でメガホンを取ったのは、「のだめカンタービレ」や「テルマエロマエ」シリーズを手がけた武内英樹。武内は、ずっと笑って泣ける映画を作りたいと話しており、本作でそれを明確に形にすることとなった。そして、脚本は「信長協奏曲」を手がけた宇山佳佑が担当した。

本作は、プロデューサー・稲葉直人がオリジナル企画として約9年温め続けてきた。“映画が娯楽の王様”だった頃の古き良き時代を背景に、ロマンティックな恋が描かれた。

そして、本作で初共演を果たした綾瀬はるかと坂口健太郎のテンポの良い掛け合いには笑いが、また、切ない運命に揺さぶられる2人の姿に思わず涙が流れる上質なラブストーリーとなっている。

『今夜、ロマンス劇場で』のあらすじ

映画監督志望の健司は、映画館「ロマンス劇場」に通い詰めていた。健司は映写室で見つけた古いモノクロ映画のお姫様の美雪に密かに想いを寄せていた。

今は誰も観なくなったその映画を、毎日のように何度も繰り返し観ていた健司に、ある日奇跡が起きる。美雪が健司の前に突然現れたのだ。その日から2人の不思議な同棲生活が始まる。

美雪はモノクロの世界から抜け出して、色にあふれた現実の世界を満喫し、2人は次第に惹かれあっていく。しかし、美雪にはある秘密があった。現実の世界に来るための代償で、人の温もりに触れたら美雪は消えてしまうのだ。

 

ある日、美雪は映画会社の社長令嬢の塔子が健司に想いを寄せていることを知る。

好きだから触れたい、だけど触れられない、という切ない真実に2人はどう向き合っていくのだろうか。

登場人物紹介

美雪(綾瀬はるか)

モノクロ映画から飛び出したお姫様。現実世界に行ってみたいという想いから映画の世界から飛び出してきた。健司と出会い、彼に惹かれていく。

牧野健司(坂口健太郎)

映画会社の京映で助監督として働く真面目な好青年。「ロマンス劇場」に通いつめ、モノクロ映画の中のお姫様・美雪に恋をしている。

成瀬塔子(本田翼)

京映の社長令嬢。映画監督を目指す健司を応援し、密かに想いを寄せている。

俊藤龍之介(北村一輝)

大人気映画「ハンサムガイ」シリーズの主演を務める役者。京映の看板スター。

山中伸太郎(中尾明慶)

健司と同じく京映で働く映画青年。健司の友であり、ライバル。塔子に片思いをしている。

吉川天音(石橋杏奈)

老人が入院している病院の看護師。老人が持っている脚本に興味を示す。

本多正(柄本明)

健司が通う「ロマンス劇場」の館主。映画をとても愛しており、健司の良き理解者。

病室の老人(加藤剛)

余命いくばくもない病室の老人。結末が書かれていない映画の脚本を大切に持っている。

[出典:https://wwws.warnerbros.co.jp/romance-gekijo/index.html]

『今夜、ロマンス劇場で』のネタバレ

この先、『今夜、ロマンス劇場で』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

病室

現代。看護師吉川は、長期入院中の老人が落とした映画の脚本を拾い、彼が昔助監督として映画に関わっていたことを知ります。彼女は、サボり癖があり、ナースセンターに戻ると怒られてしまうからと、物語を聞かせてほしいとせがみます。

そして、老人はある物語を語りだします。

1960年

中堅映画会社京映の万年青年助監督をする牧野健司。彼は、監督になることを夢見ながら助監督として働いていた。そして、同期の山中とあれやこれやと無理難題を押し付けられる日々を送っていました。

そんな健司の気分転換は、行きつけの映画館「ロマンス劇場」で発掘したモノクロオペレッタ映画『お転婆姫と三獣士』を見ることでした。

館主の本田には鑑賞料として、小銭をせびられているものの、それでもフィルムが回り始まると全てを忘れることができます。健司はその映画のヒロイン美雪に、憧れとも好意ともつかない感情を抱くほどです。

 

しかし、館主の本田から明日その映画を売ると話を聞き、健司は動揺します。しかしどうすることもできない健司は最後の上映を見ることしかできません。

現実世界へ

そんな夜、突然の嵐が起きてロマンス劇場に落雷が落ち、停電してしまいます。

真っ暗になったロマンス劇場のなかで何かの気配を感じる健司。恐る恐る気配を感じる方に近づいていくと、突然電気が復旧します。

すると、なんとスクリーンの向こう側の存在でしかなかった美雪が目の前にいました。

思わず近づこうとする健司に対して美雪は「無礼者!!」の一言でほうきで殴り返してきます。

 

美雪の思わぬ粗暴さに驚きつつも、健司は何とか自宅へ連れ帰ります。

そして美雪が言い放った言葉が「今日からお前は私のしもべだ!」でした。

しかも一番驚くべきことは、モノクロ映画から飛び出してきたために、美雪には色彩がないままだということでした。

美雪はスクリーンの中から現実世界を見て世界を彩る色に憧れていたのでした。

映画撮影場

美雪は、自分がスクリーンの中の人間だと理解しており、どのように映画が作られているのか、その現場を見てみたいと健司にせがみます。

翌日、健司は自分の職場の映画撮影場に美雪を連れて行きます。モノクロの美雪に布団をかぶせ彼女を隠していましたが、途中社長令嬢の塔子に偶然出会ってしまいます。布団をめくろうとした塔子をなんとかしのいで撮影場に到着しました。

現場に着くと、美雪をメイク室に連れて行き、服を着替えてメイクをするよう促します。メイク室から出てきた美雪は、モノクロではなく色彩が宿り、非常に美しい姿になっていました。健司はその姿に思わず頬が緩み、見惚れてしまいます。

二人の共同生活

それから不思議な共同生活が始まります。

あまりにも世間知らずな美雪の行動に、思わず健司が怒ってしまう場面も多々ありましたが、なんだかんだと楽しい共同生活を送るようになります。

そして2人がそれぞれに対して特別な感情を抱きあうようになるのにも、それほど時間はかかりませんでした。

秘密

しかし、美雪にはある大きな秘密がありました。

美雪は現実の世界に来るための代償として、人の温もりに触れたら消えてしまうのです。

2人は想いを通わせていましたが、美雪は「ずっと健司の隣にいることはできない」と伝えます。

健司は「なぜそんな危険を冒してまで現実世界に来たのか」と美雪に問います。最初は言葉を濁らせていた美雪でしたが、健司に一目会いたかったからだと伝えます。

美雪の決意

美雪は自分の健司への想いを自覚したうえで、健司に好意を寄せる塔子に全てを託して健司のもとから姿を消します。健司は必死に引き留めますが、触らないように気を遣われるのにうんざりすると言い残し、家を出てしまいます。

そんな美雪を迎えたのはロマンス劇場の館主・本田でした。

実は、本多にもスクリーンの向こう側の女性との恋の経験がありました。2人は心を通わせていましたが、ある日突然彼女は消えてしまうのでした。

一方、健司は担当していた映画がクランクアップとなり、主演の俊籐から「男は簡単に下を向くな」と激励を受けます。そして、健司は美雪を探し回ります。ロマンス劇場へと駆け付けますが、本田から「美雪は会いたくないと言っている」と伝えられてしまいます。

美雪の願い

ある日、美雪は健司に思いを寄せる塔子とカフェで話をします。

美雪は、「ずっとあいつの隣にいてやってくれ」と塔子にお願いするのでした。

塔子は、カフェでの出来事を健司に話し、美雪の元へ行くよう後押しします。

ロマンス劇場で

塔子に後押しされ、健司は急いでロマンス劇場へと向かいます。

そこには美雪の姿がありました。健司は、「あなたじゃなきゃダメなんだ」と自分の思いを精一杯伝えます。

美雪は別れを告げたうえで「一度でいいから抱きしめて、お願い」と健司に伝えます。

再び病室

ここで病室へとシーンが切り替わります。老人が物語を語り終えたのです。

しかし、看護師の吉川は続きがきになるから続きを書いてほしいと懇願します。

すると、孫娘が病室にちょうど入ってきました。彼女は、とても美人で優しい雰囲気ですが、どういうわけか老人が倒れても手を差し伸べることせず、病院内では奇妙な噂になっていました。

その孫娘こそが物語に出てきた美雪であり、老人こそ最期の時を迎えようとした健司でした。そして、健司は物語の続きを書き始めます。

物語の続き

美雪から「一度でいいから抱きしめて、お願い」とお願いされた健司でしたが、美雪がモノクロで決して触れらなくてもかまわないから一緒の時を過ごしたいと伝えました。2人は同じ時を共に歩んでいくことに決めたのです。

健司が務めていた京映は、時代の流れと共に倒産します。その後健司は、ロマンス劇場を受け継ぎます。最初は夫婦に見えていた2人ですが、外見が変わらない美雪と並んで時を過ごすと徐々に親子、祖父と孫にしか見えなくなっていきました。

そんなある夜、健司の危篤を知らせる電話が鳴ります。美雪は急いで病室に駆けつけます。

健司の最期の時、それまでの全ての想いを込めて美雪は健司に寄り添い2人は触れ合います。健司の命が尽きたとき美雪もまたこの世界から姿を消しました。

エンディング

亡くなった健司の病室の横には、書き終えた物語の原稿がありました。

物語の最後では、美雪が主宰のダンスパーティーが華やかに開催されています。人波をかき分けて健司が美雪に寄り添い、真っ赤な薔薇を渡した瞬間、モノクロの世界が一気に色彩に溢れだします。そして、2人は口づけを交わします。

『今夜、ロマンス劇場で』の感想

美雪と健司の軽快なやり取りには、思わずくすっと笑ってしまう要素が盛り込まれており、2人が触れられないながらも、相手を思いやるシーンでは涙が溢れました。

「笑える映画」や「泣ける映画」単体ではこの世にたくさんありますが、一つの映画で笑って泣ける映画は珍しく、存分に楽しくことができる作品でした。

 

また、綾瀬はるか演じる美雪の衣装からも目が離せませんでした。監督の武内英樹氏もインタビューで「美雪の衣装合わせにはとことんこだわった」と述べており、体のラインに沿っていて、かつ綺麗に見える形の衣装が多かった印象でした。

相手のことを想うが故に、触れられないというもどかしく切ないラブストーリーです。ぜひ、恋人と一緒に観てみてください。