映画『リバーズ・エッジ』のあらすじ・ネタバレ・感想

邦画

90年代のリアルを描く衝撃作。

今回は、映画『リバーズ・エッジ』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想・原作をご紹介します。

『リバーズ・エッジ』の作品概要

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上映日2018年
上映時間118分
制作国日本
監督行定勲
原作岡崎京子『リバース・エッジ』
脚本瀬戸山美咲
音楽世武裕子
主題歌小沢健二「アルペジオ (きっと魔法のトンネルの先)」
出演二階堂ふみ/吉沢亮/上杉柊平/SUMIRE/土居志央梨/森川葵

『リバーズ・エッジ』は、『ヘルタースケルター』などで知られる岡崎京子の同名の漫画を映画化した作品。日本アカデミー賞、第68回ベルリン国際映画祭などの映画賞を受賞。主題歌は、岡崎京子と昔から親交のある、小沢健二が書き下ろした。

『リバーズ・エッジ』のあらすじ

若草ハルナは、いじめられていた同級生の山田一郎を救出する。それから2人の奇妙な関係は始まる。2人を取り巻く人間関係は、複雑化していき、やがてトラブルに発展する。リバーズ・エッジ(川の縁)のように不安定な彼らの運命はいかに。

登場人物紹介

若草ハルナ(二階堂ふみ)

喫煙者の女子高生。観音崎の彼女。

山田一郎(吉沢亮)

女子に人気のある美少年。観音崎たちにいじめられている。田島カンナと付き合っている。

観音崎(上杉柊平)

ハルナの彼氏。素行が悪い。

吉川こずえ(SUMIRE)

ハルナの後輩。モデルをやっている。拒食症でレズビアン。

ルミ(土居志央梨)

ハルナの友達。男女関係が乱れている。

田島カンナ(森川葵)

山田の彼氏。依存体質。

[出典:http://movie-riversedge.jp/]

『リバーズ・エッジ』のネタバレ

この先、『リバーズ・エッジ』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

【起】事の発端

高校生の若草ハルナは、深夜の学校で、同級生の山田一郎が手足を縛られ、ロッカーに閉じ込められているところを目撃する。山田は、同級生でハルナの彼氏である観音崎率いる不良グループから、いじめを受けていた。

ハルナは、観音崎を責める。しかし、このことは逆効果で、観音崎は、山田とハルナの関係を疑い、山田へのいじめをエスカレートさせた。

この事件をきっかけに、ハルナと山田は、距離を縮めていく。ある日、山田は、自分がゲイであることを告白する。山田には田島カンナという彼女がいるのだが、それはあくまで、ゲイを隠すためのカモフラージュであると言う。

山田とカンナは付き合ってはいるものの、愛情はカンナからの一方通行で、とても健全とは言えない関係であった。

【承】謎の白骨

とある放課後。山田はハルナに「見せたいものがある」と言い、ハルナを河原に連れて行く。そこには、謎の白骨があった。誰のものかは分からず、警察にも知られていないと山田は言う。

その白骨の存在を知っている人間が、山田とハルナ以外にもう1人いた。ハルナたちの後輩で、モデルとして活躍中の吉川こずえである。こずえは、華やかなモデル活動の裏で、授業をズル休みするなど自堕落な生活を送っていた。

その頃、観音崎は、ハルナから冷たくされていることへの不満から、ハルナの同級生の小山ルミと密会し、肉体関係を結んでいた。

ルミは、家族との関係がうまくいっていなかった。その不満のはけ口としてか、不特定多数の異性と、時にお金のやり取りをしながら関係を持っていた。

【転】崩れゆく関係

ある日、学校で「河原に老人の遺した遺産がある」という噂が流れる。放課後になると、生徒たちは河原に押し掛けた。このままでは白骨が見つかると思ったハルナたちは、急いで死体を見えない場所に隠した。

その後、畳み掛けるようにトラブルが続く。カモフラージュに疲れた山田は、溜まった怒りをカンナにぶつけ、別れを告げる。カンナは、山田とハルナの関係を疑い、嫉妬と怒り、憎しみといった感情に駆られる。一方、レズビアンのこずえは、ハルナに想いを寄せていた。

同じ時、ルミの妊娠が発覚する。ルミは観音崎を呼び出し、中絶費用を請求する。しかし、高校生の観音崎に高額な費用は出せるはずもなく、口論になる。観音崎は、ルミの首を絞める。そしてルミは意識を失った。

そこに偶然、山田が居合わせた。困惑した観音崎は、山田に助けを求める。山田は、ハルナとこずえに連絡をして、ルミの死体を穴に埋める手伝いを頼んだ。

【結】別れの日

ところが、ルミは気絶しただけで、まだ生きていた。スコップを取りに行った観音崎たちが戻ってくる前に、ルミは河原から逃げ出し、家に戻る。

ルミが家に戻ると、引きこもりの姉がルミの日記を隠れて見ていた。そこで喧嘩が始まった。姉はカッターを持ち、ルミに切りかかった。そして、ルミは、今度こそ本当に死亡した。

観音崎たちは、河原に戻ったが、そこにルミの姿はなかった。ルミが死んでいなかったことに安堵した観音崎は、その場でハルナと性交を始める。山田とこずえは、河原から去った。

そのころ、ハルナの自宅が放火に遭った。窓から、火だるまとなった死体が落ちた。死体の正体はカンナである。カンナは、ハルナが山田を奪ったと思い、ハルナの自宅に放火した。そのとき、自らも火事に巻き込まれたのだ。

 

数日後、焼け焦げた自宅を見つめるハルナのもとに、山田と観音崎がやって来る。2人はハルナに別れを告げる。崩れた関係は修復されることなく、ただリセットされるだけであった。

『リバーズ・エッジ』の感想

『リバーズ・エッジ』は正直、気楽に勧められるような作品ではありません。私は、オザケンの主題歌目当てで鑑賞しましたが、映画の内容にかなりの衝撃を受けました。それなりの覚悟は必要です。

物語では90年代という時代の閉塞感と、行き場のない活力に混乱する若者たちの青春が描かれています。衝撃作です。ですが、妙にリアルな息苦しさと暴力性が、たまらなくクセになるというのも事実です。だからこそ根強いファンがいるのでしょう。

このような演出が可能になったのは、原作が生まれて14年経ったということが大きいのでしょう。閉塞感とは、その渦中にいるときは気づきにくいものです。2018年から俯瞰したときに、初めて見えてくるものなのかもしれません。

ふだんこのような作品を観ない方も、趣味の幅を広げるというためにも、観てみてはいかがでしょうか。

『リバーズ・エッジ』の原作

リバーズエッジの原作をご紹介します。映画とは、また違った魅力を持つ作品です。興味のある方は、ぜひご確認ください。

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