映画『風の谷のナウシカ』のあらすじ・ネタバレ・感想

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2019年には歌舞伎化され、いろいろな形で残っている『風の谷のナウシカ』。

今回は、映画『風の谷のナウシカ』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想についてご紹介します。

『風の谷のナウシカ』の作品概要

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上映日1984年3月11日
上映時間116分
制作国日本
監督宮崎駿
原作宮崎駿『風の谷のナウシカ』
脚本宮崎駿
音楽久石譲
主題歌安田成美「風の谷のナウシカ」
出演島本須美/納谷悟朗/松田洋治/永井一郎/榊原良子/家弓家正

原作は、宮崎駿監督が連載していたマンガです。全7巻で、映画で描かれているのは2巻の途中までとなっています。環境破壊を基軸として、人類の存続をかけた戦いが描かれています。

『風の谷のナウシカ』のあらすじ

行き過ぎた科学文明は、人がそれまで築き上げた世界を破壊してしまいました。最終戦争から1000年後、汚染された大地には菌類が支配する腐海(ふかい)や、それを守る王蟲(おうむ)と呼ばれる巨大な昆虫が現れます。

ある日、ナウシカはペジテという都市の王女から石を預かります。それは、最終戦争で使われた生物兵器・巨神兵を起動させるためのものでした。

一方でトルメキアという国は王蟲や腐海を焼き払い、地球を再び人間が統治する星に戻すことを目的としていました。ナウシカはそれを避けるべく、トルメキアと戦います。

登場人物紹介

ナウシカ(声:島本須美)

16歳の主人公。愛と優しさで谷の人に慕われ、強いリーダーシップを持っています。

アスベル(声:松田洋治)

16歳のペジテの王子。自国を滅ぼしたトルメキアを憎み、クシャナ艦隊への復讐心に駆られます。

クシャナ(声:榊原良子)

トルメキアの皇女。容姿端麗かつ優れた武人であり、軍の最高指揮官として、兵から絶大な信頼と忠誠を得ています。

『風の谷のナウシカ』のネタバレ

この先、『風の谷のナウシカ』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

トルメキアの狙い

高度産業文明を崩壊させた「火の7日間」という最終戦争から1000年後、地球上の陸地には巨大な菌類の森・腐海が広がり、腐海を守る王蟲と呼ばれる巨大生物たちが生息していました。腐海の菌類は猛毒のガスを放つので、人々はマスクで顔を覆いながら生活しています。
 
風の谷の族長ジルは、腐海の毒に侵されて寝込んでいるので、ジルの娘ナウシカが代理で国を治めています。ある日、ペジテという工業都市から、避難民を乗せた輸送船が風の谷に墜落します。そこには、瀕死のペジテ王女・ラステルが乗っていました。
 
彼女は救助に駆け付けたナウシカに1つの石を託し、「兄に渡してほしい」と言って亡くなりました。その石は、最終戦争で使われた生物兵器巨神兵を蘇らせる「秘石」でした。
 
巨神兵を手に入れようと、ペジテを攻撃したトルメキアの皇女・クシャナが、秘石を求めて風の谷にやってきます。やがてトルメキアは、武力で風の谷を支配してしまいました。

腐海の底

領土を拡大すべく腐海を進むクシャナの空中艦隊を、ラステルの兄・アスベルが奇襲しましたが、彼はトルメキアに撃ち落とされてしまいました。
 
そしてトルメキア軍に同行した風の谷の輸送船は、乱戦の末、腐海に不時着します。それを回収するために降下したナウシカは、アスベルと同じく腐海の下層部に落ちていきました。
 
ナウシカはそこで、腐海の底の空気に毒が含まれていないことに気がつきます。腐海は、実は人間によって破壊された世界を浄化していたのです。

谷の危機

その後ナウシカとアスベルは、メーヴェという空を飛べる乗り物でペジテに向かいました。ところが、ペジテはトルメキア軍によって壊滅状態でした。生き残った市長に話を聞くと、トルメキアは同じように風の谷も滅ぼすつもりなのだと言います。
 
ナウシカは谷の人にそれを知らせるために飛び立とうとしますが、市長らに取り押さえられて、アスベルとともに捕らえられてしまいました。ところが、話を聞いたラステルの母の協力で、ナウシカは脱出することに成功しました。
 
 
ナウシカが谷へと向かおうとした時、ナウシカの側近のミトがやって来て、2人は谷へ急ぎます。その途中、目を真っ赤にして怒った王蟲の大群に遭遇しました。ペジテ人が、傷ついた王蟲の子どもをおとりにして、大群を風の谷に呼び寄せていたのです。
 
ナウシカはそれを止めるようペジテ人を説得しますが、彼はナウシカを敵だと思い込み、銃で攻撃し続けます。業を煮やしたナウシカは、相手の飛行船に乗り込んで、王蟲の子と自分を谷へ運ぶようペジテ人に指示しました。

自然を愛したナウシカ

その頃風の谷では、いつ攻め込んでくるかわからないトルメキア軍と、風の谷の人がにらみ合っていました。いよいよトルメキア兵が攻撃を開始しようとした時、ミトが到着して避難するよう指示しました。クシャナは、その時培養中の巨神兵を復活させて、王蟲の大群を撃退させようとします。
 
しかし、巨神兵を復活させるには時間が足りず、すぐに腐って溶けてしまいました。そこへ、ナウシカが王蟲の子と一緒に王蟲の大群の目の前に降り立ちます。
 
王蟲はナウシカを突き飛ばして谷に突撃しました。すると突然、真っ赤だった王蟲が青色に落ち着き、突進も止まりました。王蟲の触毛で持ち上げられたナウシカは、その不思議な治癒能力によって蘇ります。
 
 
こうして「風の谷」は救われ、王蟲は森へと帰って行きました。トルメキア軍は撤退し、アスベルはナウシカの師匠のユパとともに旅に出ます。浄化された腐海の最深部では、ナウシカのヘルメットの横で植物の芽が出ていました。

『風の谷のナウシカ』の感想

2人のリーダー

姫ねえさまとして谷の子供達から慕われるナウシカは、その呼び名の通り気品にあふれる人物です。それにもかかわらず、谷のリーダーとして人々を率い、メーヴェを乗りこなして困難に立ち向かう凛々しさも兼ね備えているので、そのギャップに惹かれます。
 
自分の危険を顧みず、谷のため自然のために生きる姿勢もかっこいいです。傷だらけの王蟲が、酸性の海に入ろうとした時に、止めに入ったナウシカの足が酸で溶けたシーンは鳥肌が立ちました。
 
一方でトルメキアの皇女クシャナは、卓越した戦術能力とカリスマ性を持った軍人です。片腕をなくしながらも、軍を引っ張る強さが印象的でした。優しく慈悲深いナウシカと、猛々しくしたたかに自国の利益を追求するクシャナ。系統の違う2人のリーダーは、それぞれ魅力を持っています。

謙虚に生きる

本作は、地球を1つの生命体と見るガイア思想が基盤になっています。人間が汚した地球を、地球自身が浄化するために本作で用いられているのが、腐海と王蟲です。
 
現代社会では環境問題が深刻化していて、二酸化炭素の排出量を減らしたり、節電節水を心がけたりしています。しかし地球にとっては、自らの生命をおびやかすがん細胞のような立ち位置の人間に滅んでもらうことが、1番喜ばしいことです。
 
ところが人間は進んで滅びようとはしないので、結局地球の命を縮めることに加担しています。人間が生き続けるなら、自然を破壊せずにはいられません。そのため、常に自然に生かされているという意識を持って、謙虚に生きることが大切だと思いました。