映画『もののけ姫』のあらすじ・ネタバレ・感想

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米良美一による、女性のような高い声で歌うカウンターテナーが話題になった『もののけ姫』。

今回は、映画『もののけ姫』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想・視聴方法についてご紹介します。

『もののけ姫』の作品概要

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上映日1997年7月12日
上映時間133分
制作国日本
監督宮崎駿
脚本宮崎駿
音楽久石譲
主題歌米良良一「もののけ姫」
出演松田洋治/石田ゆり子/田中裕子/小林薫/美輪明宏/森繁久彌

本作で迫力のある「山犬」を演じた美輪明宏さんは、2004年公開の『ハウルの動く城』で「荒れ地の魔女」を演じています。

さらに本作でタタラ場のリーダーとして慕われる「エボシ御前」を演じた田中裕子さんは、『風の谷のナウシカ』の「クシャナ」や『ゲド戦記』の「クモ」など、したたかな女性の声優として定評があります。自然と人間の共存をテーマに、人と神の戦いが繰り広げられます。

『もののけ姫』のあらすじ

エミシの村に住むアシタカは、タタリ神になってしまった巨大なイノシシに矢を射り、村を救いました。しかしその時、アシタカは右腕に呪いをかけられてしまします。その呪いに向き合うため、アシタカは旅に出ました。

アシタカは旅の途中で出会った謎の男に、呪いであざのできた右腕を見せました。するとその男は、遥か西に太古のままで動物が暮らす森があると言いました。アシタカは問いの真相に迫るべく、西に向かいます。

登場人物紹介

アシタカ(声:松田洋治)

エミシ族の長となるべく育てられた、正義感の強い若者。西で起こっていることを確かめるべく、旅に出ます。

サン(声:石田ゆり子)

人間でありながら、山犬に育てられた少女。人間を憎む彼女は、森を破壊してタタラ場を大きくするエボシを殺そうとすきを狙っています。

モロ(声:美輪明宏)

サンを娘として育てた山犬。サンと一緒にエボシの命を狙います。

シシ神

自然を象徴する神。昼の姿は人面の鹿で、夜の姿は半透明の体を持つデイダラボッチです。

エボシ御前(声:田中裕子)

タタラ場を率いる長。森ともののけを襲う非情な一面もありながら、そのリーダーシップで村の人からは慕われています。

『もののけ姫』のネタバレ

この先、『もののけ姫』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

タタリ神の呪い

エミシの村に住むアシタカは、エミシ一族の長になることが決まっていた青年でした。しかしある日、村を襲ったタタリ神になってしまった巨大なイノシシと戦ったため、呪いをかけられてしまいました。右腕には大きなアザが残ってしまいます。

村の占い師は、そのタタリ神の中から鉄の玉が出てきたことをアシタカに教えました。それは、明らかに人間が作ったもので、その玉が恨みの根源となって、イノシシはタタリ神になってしまったのでした。どうやらイノシシは西からやってきたようで、そこでは何か不吉なことが起こっていると占い師は言います。

アシタカは自分の目で何が起きているのかを確かめるべく、西へ旅立ちました。

恨みの正体

アシタカは地侍との戦いや、謎の男・ジコ坊との出会いを経て、神が住むという深い森に向かいました。そして山奥で倒れていた男達を助け、彼らを村へ連れて行きます。その村はタタラ場と呼ばれている、鉄を作る場所でした。

そこを治めている長のエボシは、石火矢を村人に作らせて、山に住むもののけや、鉄を狙う地侍たちからタタラ場を守っています。アシタカはエボシに鉄の玉を見せると、「このつぶて、確かに私が放ったもの」と言いました。

彼らは鉄を作るために自然を破壊していて、それに反発する動物たちを容赦なく撃ち殺して強引に砂鉄を取っていたのです。アシタカは、「これ以上憎しみを広めるな」とエボシに忠告しました。

もののけ姫

ある夜、タタラ場を山犬とサンが襲います。サンは人々からもののけ姫と呼ばれている、山犬に育てられた人間の娘です。森を破壊するエボシを憎むサンは、容赦なくエボシに襲いかかります。その戦いを止めようとしたアシタカは重傷を負い、サンとともに山へ逃げました。

石火矢で撃たれて動けなくなったアシタカを、サンは殺そうとします。しかし、普通の人間とは違った雰囲気を感じとったサンは、彼をシシ神のもとに連れて行きました。

シシ神はアシタカの傷を癒し、サンは「シシ神が生かすなら、殺さない」と言いました。サンはアシタカを介抱するうちに、しだいに心を開いていきます。アシタカは、「森と人が争わずに済む道は無いのか」と思い悩みます。

人間 vs 神

そのころタタラ場には、エボシにシシ神殺しをさせようとする師匠連(ししょうれん)という男達が集まっていました。彼らは、不老不死の力があるとされるシシ神の首を狙っているのです。そんな師匠連を束ねるのは、アシタカが旅の途中に出会ったジコ坊でした。エボシは彼らに協力します。

その頃森では、人間たちの自分勝手な行動に憤慨した乙事主(おっことぬし)というイノシシの神が、人間たちと戦うべく仲間を引き連れてシシ神の森へと向かっていました。エボシは、まず彼らと戦うためにシシ神の森に行きます。しかしエボシが留守中のタタラ場は、鉄を狙う侍の集団に襲われてしまいます。

 

アシタカは、エボシにタタラ場が襲われていることを告げて、戦いをやめて村に帰るよう伝えますが、エボシはかまわずシシ神殺しに向います。そして遂に、エボシはシシ神のその首を取りました。するとシシ神の体から不気味な液体が流れ出し、それに触れた者たちは死に、木は枯れてしまいました。

やがて液体は津波のような勢いで山を埋め尽くし、森は枯れ果てて、タタラ場も壊滅してしまいました。サンは「森が死んだ」と絶望し、人間に対する憎しみを爆発させます。

しかし、アシタカは「まだ望みはある」とサンを説得し、2人はシシ神の首を持って逃げようとするジコ坊を押しとどめて、首をシシ神に返しました。

シシ神の死後

首を取り戻したシシ神は、地に倒れて消えてしまいました。シシ神は死んでしまったのです。すると枯れ果てた山には緑が戻り、アシタカの腕のあざも薄くなりました。

「アシタカは好きだ。でも人間を許すことはできない」と言うサンに、アシタカは「それでも互いの世界で共に生きよう」と語ります。エボシはタタラ場の人達に、「ここを良い村にしよう」と告げました。

『もののけ姫』の感想

戦争が起こる理由

正義が悪を成敗する勧善懲悪とは、対照的なストーリーだと思いました。例えば、エボシは武器を片手に森に侵攻してもののけたちを無差別に殺す悪人です。ですが、それは売られた女性やハンセン病患者が活躍する場としてのタタラ場を発展させるために行われています。

そんな彼らにとっては、エボシは頼れるリーダーであり、居場所をつくってくれた救世主でもあります。そしてアシタカは、終始正義感の権化のごとく森と人間の共存のために尽力しますが、彼は序盤で人を殺しています。わざとではなかったにせよ、この殺人が新たな憎悪と争いの原因を作ったことは確かです。

 

このように、何が正しいのかがはっきり分からないところが、本作の特徴だと思います。戦争は、よく正義と正義がぶつかるから終わらないのだと言われます。正義と悪の争いの解決は簡単ですが、正義と正義の争いの解決は非常に難しいです。

エボシは、もののけたちから見れば悪人ですが、タタラ場の人から見れば善人です。アシタカはタタラ場ともののけの利害を折衝しようとする点で善人ですが、殺された侍やその遺族から見れば悪人です。正しい側面を持つ者同士の戦いを終わらせることの難しさを、宮崎監督は表したかったのではないでしょうか。

『もののけ姫』の視聴方法

現在、『もののけ姫』を視聴できる動画配信サービスはありません。DVDの購入やレンタルでのみ視聴できます。