「明るいことが怖い」というキャッチコピーが印象的な『ミッドサマー』。
今回は、映画『ミッドサマー』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。
『ミッドサマー』の作品概要
上映日 | 2020年2月21日 |
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上映時間 | 148分 |
制作国 | アメリカ合衆国/スウェーデン |
監督 | アリ・アスター |
脚本 | アリ・アスター |
音楽 | ボビー・クーリック |
出演 | フローレンス・ピュー/ジャック・レイナー/ウィリアム・ハーパー/ヴィルヘルム・ブロングレン/ウィル・ポールター/エローラ・トルキア |
映画『ヘレディタリー/継承』が評価され、世界中から注目されているアリ・アスターが監督をつとめる作品。
スウェーデンにある田舎の村を舞台に、大学生たちが不可解な宗教儀式に巻き込まれていく様子が描かれている。
『ミッドサマー』のあらすじ
大学生のダニーは、ボーイフレンドのクリスチャンやその友人らと一緒に、スウェーデンで90年に1度行われるという行事に参加するべく、スウェーデンに向かった。
しかし、白夜の村では非人道的な儀式が繰り返されていた。それを見たダニーたちは、徐々に村人たちの行動に疑問を持ち始める。そして1人、また1人と犠牲者は増えていくのだった。
登場人物紹介
ダニー(フローレンス・ピュー)

女子大生。妹の両親を巻き込んだ無理心中がきっかけで、精神が不安定になっている。
クリスチャン(ジャック・レイナー)

ダニーの恋人。友人のマークからは、精神が不安定なダニーと別れるように助言されるが、なかなか別れを切り出せない。
マーク(ウィル・ポールター)

クリスチャンの友人。スウェーデン人女性との出会いを求めて、儀式に参加する。
ジョシュ(ウィリアム・ハーパー)

クリスチャンの友人。民俗学を専攻しており、スウェーデンで行われる儀式について卒論を書こうとしている。
ペレ(ヴィルヘルム・ブロングレン)

クリスチャンの友人のスウェーデン人。クリスチャンらを儀式に誘う。
[出典:https://www.phantom-film.com/midsommar/]
『ミッドサマー』のネタバレ
スウェーデンへ
クリスチャン、ジョシュ、マークは、大学で民俗学を専攻していた。
ある日、3人はスウェーデン人の友人ペレから、スウェーデンで90年に1度行われるお祭りに行こうと誘われる。クリスチャンはダニーにも声をかけ、彼らはスウェーデンに向かった。
スウェーデンの首都・ストックホルムに着いたダニー、クリスチャン、マーク、ジョシュ、ペレは、行事の行われる村に行く途中で、イギリスから来ていたペレの弟・サイモンとその彼女のコニーと出会う。
おかしな光景
翌日、ダニーたちは9日間の祭りに参加した。しかし、突然老婆が崖から飛び降りて死亡し、ダニーたちは混乱する。ショックを受けたコニーとサイモンは、村の人に抗議した。
その後、もう1人の老人が崖から飛び降りる。老人は落ちても生きてたが、他の村人が頭を潰して殺害した。
コニーとサイモンはまたも止めに入るが、村長は「この儀式は伝統としてやらなければならないことだ」と言った。
裏切り
クリスチャンは、村の祭りをテーマに卒論を書くと言うジョシュに、自分もこの祭りについて卒論を書くと告げた。2人は口論になるが、ペレは村人の許可は下りないだろうと言う。
しかし、ジョシュは夜中に神殿に忍び込み、村の古い書をスマホで撮影してしまった。そして、ジョシュは背後から何者かに頭を殴られてしまった。また、マークは村の若い女性に誘われ、どこかに行ってしまった。
ジョッシュやマークが戻らないまま、祭典は進行する。ダニーは村の女性達に誘われ、村人と同じ衣装を着て祭りに参加した。最後まで踊り続けたダニーはクイーンに選ばれた。
そんなとき、村人から飲み物を飲まされたクリスチャンは、意識がはっきりしなくなってしまった。そして、クリスチャンは村長に呼び出されて村の少女・マヤと関係を持つことを求められる。
クリスチャンは更に薬で自由を奪われ、マヤと関係を結んでしまった。
儀式を終えたダニーは、ちょうどダニーとマヤの情交現場を見てしまい、泣き叫ぶ。その様子を見た村人たちは、一緒に悲しんだ。
クリスチャンは裸のまま走り出し、納屋に入った。そこには、内臓と両目をくりぬかれたサイモンが吊るされていた。そして、村人から薬をかけられたクリスチャンは失神してしまう。
生贄
村では、9人の生贄を選ぶ儀式が始まった。村からは、自殺した老人2人と生贄に立候補した2人が選ばれ、ダニーのグループからは殺されたサイモン、コニー、マーク、ジョシュが選ばれた。
最後の1人は、村人かクリスチャンのどちらかで、クイーンになったダニーがどちらにするか決めることになった。
ダニーがクリスチャンを選ぶと、クリスチャンは内臓を取られた熊の毛皮に入れられ、9人の生贄は小屋に入れられて、小屋には火がつけられた。燃える小屋を見て村人たちは喜び、ダニーは微笑んだ。
『ミッドサマー』の感想
明るいホラーというのが斬新で、逆に怖いと感じました。老人が崖から飛び降りた時、石碑にはゲルマン民族が使っていたルーン文字が記されていました。それ以外のシーンにもルーン文字は登場するので、これが何を意味しているのがか分かればもっと楽しめるのではないかと思いました。
また、最後にダニーが生贄にクリスチャンを選んだことには驚きました。小屋が燃えるのを見て笑うのも不気味でした。
しかし、ダニーの心は村人の方を向いていたので、ある意味当たり前だったのかもしれないと思います。ダニーは、両親と妹を亡くして心身ともに疲れて果てていたにもかかわらず、クリスチャンはダニーを厄介者としか認識していませんでした。
冷たいクリスチャンと上手くいっていなかったダニーは、村人のやさしさに心を開き、クイーンとして仲間入りを果たしたのだと思いました。