映画『恋空』のあらすじ・ネタバレ・感想

邦画

1200万人が涙したケータイ小説ブームの火付け役であり、最高のラブストーリー。

今回は、映画『恋空』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。

『恋空』の作品概要

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上映日2007年11月3日
上映時間120分
制作国日本
監督今井夏木
原作美嘉「恋空〜切ナイ恋物語〜」
脚本渡邊睦月
音楽河野伸
主題歌Mr.Children「旅立ちの唄」
出演新垣結衣/三浦春馬/小出恵介/香里奈/臼田あさ美/中村蒼/波瑠/浅野ゆう子/高橋ジョージ

本作の原作となったのは、1200万人という驚異的な人数の読者を獲得したケータイ小説「恋空〜切ナイ恋物語〜」である。

携帯メールや放課後の友達との会話の中で「泣ける。でも心温まる」という口コミにより広がっていった。さらに書籍化されるや、発売後わずか1ヶ月で100万部を突破した。

また、原作は著者・美嘉の波乱に富んだ体験をもとに書かれた真実の恋物語。だからこそ、多くの読者がこの物語を「今起こっていること」として受け止め、自分たちの体験と重ね合わせて、共感したのである。

さらに、現在人気女優・俳優として活躍する新垣結衣と三浦春馬が出演しており、彼らの初々しい姿にも注目が集まった。そして、第31回日本アカデミー賞・新人俳優賞を2人揃って受賞したのである。

『恋空』のあらすじ

平凡な女子高生・田原美嘉は同級生である桜井弘樹とふとしたきっかけで付き合い始める。ヒロは、見た目は派手で近寄りがたいが澄んだ心を持っており、美嘉は深く恋に落ちていく。

そんな中、美嘉の妊娠が発覚する。ヒロも「産んでくれ」と喜ぶが、彼女は流産してしまう。悲しみに暮れる美嘉とヒロは、毎年子供の命日に一緒にお墓参りに行こうと約束する。

数ヶ月後、ヒロは美嘉を一方的に避けるようになり、ヒロは別れを告げる。

 

時が経っても美嘉は、心のどこかでヒロを忘れられない気持ちを抱えていた。

そんなある日、子供のお墓参りに行くと、ヒロの友達と偶然鉢合わせる。そこで美嘉は思いがけない話を聞くことになる。

登場人物紹介

田原美嘉(新垣結衣)

女子高生。ヒロの親友であるノゾムにPHSの番号を知られ偶然ヒロと出会う。それがきっかけで知り合い付き合うことになる。

桜井弘樹(三浦春馬)

美嘉の恋人。次第に美嘉に惹かれていき、付き合うことになる。

福原優(小出恵介)

ヒロと別れた後に付き合い始めた美嘉より年上の彼氏。美嘉の両親の離婚の危機を救う。

ミナコ(香里奈)

ヒロの姉。

サキ(臼田あさ美)

ヒロの元彼女。ヒロをとられたと思い込み、美嘉に嫌がらせをする。

ノゾム(中村蒼)

ヒロの親友。

アヤ(波瑠)

美嘉の親友でノゾムの彼女。

田原安江(浅野ゆう子)

美嘉の母。

田原勝治(高橋ジョージ)

美嘉の父。

『恋空』のネタバレ

この先、『恋空』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

現在

季節はクリスマス。

美嘉は、久々に休暇が取れたので、実家に電話をかけて帰ることを告げ、電車に乗ります。

電車で空を見上げながら、美嘉は昔のことを振り返ります。

7年前

高校に入学した美嘉は、ごく普通の女子高校生でした。

美嘉が仲良くなったクラスメイトのアヤは、恋に恋する乙女です。

アヤは彼氏を作る気まんまんでしたが、美嘉はいまいちぴんときていませんでした。

そんな中、アヤは好きな人ができたたといいます。アヤが好きになった男子生徒は、ノゾムという男子生徒でした。

携帯電話

夏休み直前のある日、美嘉は携帯電話をなくしてしまいます。アヤに自分の携帯に電話をかけてもらい探した美嘉は、図書館で携帯電話を見つけました。

 

美嘉の携帯電話は、図書館の本棚に立てかけられていました。見つけた美嘉は、亜矢からの着信だと思い、電話に出ます。すると、相手は男の声で美嘉は驚きます。

電話を切って、電話帳と受信メールを確認すると、データが全て消されていました。慌てて携帯を拾ってくれた男に電話をかけます。憤慨する美嘉に、声の主は「消されて本当に困る奴いたの?本当にお前と繋がっていたいやつなら向こうからかけてくるよ」と言います。

その裏付けのように、その日の夜、亜矢からはメールが届きました。

夏休み

高校1年生の夏休み。

携帯を拾ってくれた男からは、よく着信がありました。

男は正体を明かしてくれませんでしたが、電話を重ねるごとに美嘉は心を開いていきます。

誕生日

夏休み最後の日、8月31日が美嘉の誕生日でした。

家族でお祝いする予定でしたが、両親は言い争いをしていて、お祝いする雰囲気ではなくなってしまいます。

その日も2人は電話をします。美嘉の声色から元気がないと感じた電話の相手は、ハッピバースデートゥーユーを全力で歌い、美嘉を喜ばせます。

そしてヒロは、翌日の始業式にお祝いするから、プールサイドへ来いと伝えます。

出会い

美嘉はアヤに頼んでお化粧してもらい、どきどきしながらプールサイドに向かいます。

そこに現れたのは、ノゾムの親友の金髪の男子生徒・ヒロでした。

美嘉は以前からヒロのことを認識していました。

アヤが好きな男子生徒・ノゾムの親友だったからです。しかし、金髪でチャラチャラした身なりだったので、美嘉はよい印象を持っていませんでした。

 

ヒロは、美嘉のために花壇の花を取って花束を用意していましたが、花が可哀想だと言いその場から去ってしまいます。

さらに、美嘉はヒロには他校に彼女がいるという噂を聞いて、憤慨します。

幸せな日々

帰り道、ヒロは花壇に花束を植えていました。

ヒロは、「彼女がいるんじゃないの?」という美嘉の問いに、「いたけどもう別れた」と伝えます。

自分が遊ばれているわけではなく、ヒロなりに節度を持っているのだと気づいた美嘉は、ヒロの印象をあらためます。

 

そして、2人は付き合い始めます。

ある日、授業中にヒロからメールが届きます。呼ばれたとおり、図書室に向かうとヒロが待っていて、2人は学校をサボって自転車の二人乗りをしてデートをします。

美嘉を自分の家に連れて行ったヒロは、姉のミナコに紹介しました。2人は、ヒロの部屋で自撮りをして楽しく過ごします。そして、美嘉とヒロは身体を重ねます。

しかし、寝言でヒロは「サキ」とつぶやきました。

それでも美嘉は、自分が一緒に過ごしてきたヒロを信じることに決めます。

事件

ある日、美嘉はヒロとのデートで待ち合わせの時間よりも早くバス停に着き、ヒロを待っていました。すると、車に乗った男子3人が突然目の前に現れ、そのまま知らない場所へ連れていかれ襲われてしまいます。

その後、男たちに放置された美嘉は、ショックでなかなか動くことができません。その間にもヒロからたくさんの着信がありました。

 

ヒロは必死になって美嘉を探し当てますが、その姿を見て全てを悟ります。ヒロは美嘉をこんな目に合わせた奴らを許さないと、必死になって犯人を探します。

実は、ヒロが付き合っていた元カノの咲が、自分を捨てて美嘉を選んだことを妬み、男子生徒たちに美嘉を襲わせたのです。

ヒロの家で休んでいた美嘉の前に、ヒロに連れられてサキが現れます。ヒロの姉のミナコは、サキの髪をはさみで切り、反省させます。

 

犯人は分かりましたが、美嘉は傷つきしばらく学校を休みます。

後日、美嘉は母に連れられて病院へ行き、妊娠していないという検査結果を受け取ります。

 

ある日、ヒロは美嘉を家まで迎えにきます。いつものように2人乗りで、ヒロが一番好きな川辺に行きます。

川を目の前にして、美嘉は「川のよう」と言います。しかし、ヒロは川よりも空になりたいと伝えます。

「そしたらどこにいても、美嘉を見守っていられる」というヒロの言葉に、美嘉は勇気づけられます。

サキの復讐

サキは、美嘉を襲った後もしばらく美嘉への嫌がらせを続けました。

美嘉とヒロが通う高校のクラスの黒板に、美嘉を罵倒する言葉と美嘉の携帯番号が書かれ、ヒロはそれを必死に消して回ります。

ヒロが必死に自分のために動いてくれる姿に愛を感じた美嘉は、あの事件の後、ヒロに身体を許せずにいましたが、ヒロと身体を重ねます。

その後は、アヤとノゾムカップルと4人で学校の文化祭を回って楽しみ、楽しい時間を過ごします。

 

しかし、サキはその後も、美嘉の携帯に「別れろ」というメールを何回も送信し続けました。

美嘉の妊娠

クリスマスの時期、美嘉は妊娠に気づきます。

美嘉がヒロに妊娠を告げると、ヒロはその場から逃げるようにいなくなってしまいます。美嘉がもう帰ろうとしたところ、ヒロは息を切らしプレゼント片手に現れます。

そして、「俺たちの子供を産んでほしい、一緒に育てよう」と伝え、2人はお揃いの指輪を買います。

 

その後、美嘉はヒロの両親に紹介されます。ヒロは高校を辞めて働き、絶対に幸せにすると伝えます。ヒロの両親は反対しません。

一方、ヒロは髪を黒く染め美嘉の両親に挨拶をしにいきます。そして、ヒロは「18歳になったら結婚させてください」と頭を下げます。

直接対決

ある日、美嘉はサキと男子学生に呼び出され、詰め寄られます。そして、サキは美嘉に詰め寄り階段下に突き落としてしまいます。

それでも美嘉は、「ヒロを好きな気持ちは負けない」と正々堂々と伝えます。

クリスマスイブ当日

美嘉とヒロはイルミネーションを見に出かけます。2人で赤ちゃんのエコー写真を見ながら幸せな時を過ごします。しかし、突然美嘉はお腹を押さえ、倒れ込んでしまいます。

 

美嘉が目覚めた時には、病院のベットでした。病室には、家族全員の姿がありました。

「赤ちゃんは?」と母に尋ねますが、流産してしまったことを伝えられます。「最近、転んだりした?」と問われた美嘉は、サキに詰め寄られた時のことを思い出し、取り乱してしまいます。

一方、赤ちゃんが危ないと知ったヒロは、赤ちゃんが助かるようにお祈りをしにいっていました。赤ちゃんがもういないと泣き崩れる美嘉を抱きしめます。2人は、花束を植えた花壇のところに赤ちゃん用の手袋を手向け、手を合わせました。

そして、美嘉とヒロは、毎年命日にここへ来ようと約束します。

すれ違う日々

その後の美嘉とヒロの交際は順調でした。しかし、あるときを境にヒロは美嘉を避け始めるようになります。その理由が分からず、美嘉は戸惑います。

そして、ヒロは学校もさぼりはじめるようになります。

 

ある日、ヒロが友人と家でドンチャン騒ぎをしているところに美嘉も合流します。

ヒロと一緒にいたい思いでその場に留まると、美嘉はヒロの親友のノゾムにいきなりキスされてしまいます。

驚いて美嘉が口を洗いに洗面所へ行って戻ると、ヒロが別の女性とキスしている現場を見てしまい、美嘉はショックを受けて逃げるように帰ります。

別れ

翌日、ヒロは「昨夜キスしてただろ」と美嘉に伝え、美嘉は「それはヒロの方だ」と反論します。するとそれなら話は早いと、ヒロは別れ話を持ち掛けました。

怒った美嘉はヒロに、もらっていた指輪を返します。

 

別れたものの納得がいかない美嘉は、メールを送ったり、何度も留守電を残したりします。しかし、ヒロからの音沙汰はありませんでした。そして、「ヒロが好きな河原で待っています。来てくれなかったらきっぱり諦めます」とヒロを呼び出しました。

約束の日、ヒロは自転車でやってきますが、指輪を美嘉に渡すと「もう涙を拭いてやれねえから」と言い残し去っていきました。

失恋がつらい美嘉は、もう恋はしないと決意します。

新しい恋

その年のクリスマスイブ。美嘉は慶明大学の大学生たちと、合コンのようなパーティーをしました。そこで出会った優が、美嘉を気にかけます。

しかし、美嘉は途中でパーティーを抜け、花壇へ向かいました。すると、花壇には雪だるまとお供え物があり、ヒロが来ていたことを知ります。急いであたりを探す美嘉が見つけたのは、優の姿でした。もう遅いからと、優が車で送ってくれ、美嘉は優と距離を縮めることになります。

優と親しくなった美嘉は、彼が通う慶明大学を志望します。優は、美嘉に過去好きな人がいたことに気づいており、「そいつが川やったら、俺は海になる」と優しく伝えます。

家族の危機

父親が事業に失敗したことで、美嘉の両親が不仲になります。

ある日、美嘉は家族写真がビリビリに破られているのも目撃し、ショックを受けます。優は、両親が破った写真を繋ぎ合わせるよう助言しました。

写真が繋ぎ合わされたことがきっかけで、忘れていた家族への愛が再び芽生え、仲直りすることができました。

父は会社を手放しますが、家族はばらばらにならず、美嘉は喜びます。

クリスマスイブ

美嘉は優の車で、花壇のところまで行きました。

花壇に向かうと、そこにはヒロの姿がありました。ヒロは、毛糸の帽子をかぶっていて、マイブームだと笑って誤魔化します。

美嘉は、「赤ちゃんのことなんてとっくに忘れていると思っていた。何で私たちこんなことになっちゃたの?」と問いかけると、ヒロは逃げるように去っていってしまいます。

図書室

クリスマスイブ後、会話もできずに卒業式を迎えた美嘉は、図書室の黒板に、ヒロに訊きたかった質問「きみは幸せでしたか?」と書き込みます。

ヒロは卒業式にも出席しませんでしたが、黒板には「とても幸せでした」と書かれていました。

真実

美嘉は大学に入学し、季節は流れていきました。

そして、クリスマスイブの日、美嘉は優にプロポーズされます。

プロポーズを受けた美嘉は、いつものように花壇へ行きました。

 

花壇には、ヒロではなくノゾムの姿がありました。

驚いた美嘉はノゾムに事情を問い詰めます。そして、美嘉にだけは言うなと口止めされていたとノゾムは言いますが、ノゾムは全てを美嘉に語ります。

 

ヒロは、高校2年のときに、ガンだと告げられていたのです。高校時代、急にヒロが美嘉と距離を置こうとしたのは、自分が美嘉をいずれ守れなくなるからでした。

ノゾムは、あと3か月もつかどうか分からないと美嘉に教えます。今でも、ヒロは美嘉のことを想って、待っていると伝えます。

それを知った美嘉は、優ではなくヒロの側いることを決断します。優も美嘉の背中を押してくれます。

再会

その後すぐ、美嘉はヒロの病室を訪れます。ヒロは帰れと美嘉を追い払おうとしますが、指には2人でお揃いで買った指輪がはめられていました。

ヒロは、美嘉を遠ざけようとしてひどいことをたくさんしたと謝り、「幸せになれよ」と伝えます。しかし、美嘉は「ヒロじゃなきゃやだ」と歩み寄りヒロを抱きしめます。

かけがえのない日々

美嘉はその日以降、大学を休学して毎日ヒロの病室に通うようになります。ヒロは美嘉が編み物をしたり、病室で昼寝をしたりする姿を隠れてカメラに納めます。

 

ある日、外出許可が出たヒロを自転車の後ろに乗せて、美嘉は思い出の高校に向かいます。2人は図書館に足を運びます。そこは、美嘉が携帯を拾ってもらって、2人で授業をサボって、喧嘩もした、思い出の場所でした。

そして、図書館の黒板には、「きみは幸せでしたか?」「とても幸せでした」の文字がまだ残っていました。2人は、それぞれが文章を書いたことを確認し合います。

 

その後、ヒロが好きな河原で2人だけの結婚式を挙げます。そこで、「死にたくない。もっと美嘉と笑っていたい」と泣くヒロを美嘉が抱きしめ、「大丈夫。美嘉が絶対死なせない」と勇気付けます。

最後

ある日、ヒロは美嘉にカメラで撮った写真を現像して欲しいと頼み、検査へと向かいます。ヒロが検査をしている間に美嘉はカメラ屋さんに向かいます。

病院へ向かっていると、美嘉の携帯にヒロの容体が急変したと連絡が入ります。急いで病院へと向かう美嘉ですが、途中で転んで現像した写真を落としてしまいます。そこに写っていたのは、ヒロが撮った美嘉の姿でした。

写真を泣きながら拾い、美嘉はヒロに電話をかけます。姉のミナコが電話を取り次いでくれ、2人はテレビ電話で会話をします。ヒロは「美嘉笑って」と画面越しに伝え、美嘉が笑うとヒロも嬉しそうに笑います。そして、ヒロは亡くなりました。

ヒロの思い

最愛の人を失い、美嘉は抜け殻のようになってしまいます。

後日、美嘉はミナコから、ヒロが書いていた日記を受け取ります。

ヒロが好きな河原へ行った美嘉は、橋から飛び降りようかと思い詰めますが、できません。

その時、ノートが落ち、ヒロと美嘉と流産した子どもの絵を見た美嘉は、自分がヒロの分も頑張って生きようと心に誓います。

現在

現在。

実家へ戻る美嘉の胸には、ヒロと美嘉のペアリングが鎖に通して、さげられています。

そして「今でも空に恋をしています」と心の中で思うのでした。

『恋空』の感想

ヒロが美嘉のことを大切に思っていたからこそ、自らひどい態度を美嘉にとってまで身を引いていたことがわかり、涙が溢れました。

最後2人で過ごした時間は美嘉にとってかけがえのないものとなり、大切な記憶として残っていくのだろうと思います。

観終わった瞬間、「大切な人に会いにいきたくなる」「大切な人に思いを伝えたくなる」、そんな映画だと思います。たくさん涙しましたが、心温まりました。

 

そして何と言っても、今では、ジャンルを問わず様々な役をこなし、絶大な人気を誇る新垣結衣さんの初々しい演技がとても可愛らしいです。

多方面で活躍する新垣結衣さんと三浦春馬さんの共演を再び見ることができたらいいなと思います。