映画『桐島、部活やめるってよ』のあらすじ・ネタバレ・感想

邦画

日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞したこともある、神木隆之介が主演を務める映画『桐島、部活やめるってよ』。

今回は、映画『桐島、部活やめるってよ』のあらすじ・ネタバレ・感想・視聴方法についてご紹介します。

『桐島、部活やめるってよ』の作品概要

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上映日2012年
上映時間103分
制作国日本
監督吉田大八
原作小説『桐島、部活やめるってよ』
脚本喜安浩平・吉田大八
音楽近藤達郎
主題歌高橋優「陽はまた昇る」
出演神木隆之介/橋本愛/東出昌大/大後寿々花/清水くるみ/山本美月

この作品の原作である、小説版『桐島、部活やめるってよ』は第22回小説すばる新人賞を受賞しており、文学的にもとても評価されている作品です。

また、同作品の著者である朝井リョウは、小説『何者』で直木賞を受賞しており、こちらの作品も有名です。

『桐島、部活やめるってよ』のあらすじ


バレー部のエースで品行方正だった桐島が、ある日突然姿を消してしまう。桐島がいなくなったことに衝撃を受けた人物たちの気持ちは変化していき、この事件をきっかけに、それまで良さそうに見えた人間関係に亀裂が生じていく…

登場人物紹介

前田涼也[映画部](神木隆之介)

映画部の部長。自分の撮りたい作品と顧問の考えとの方向性の違いに苦悩している。

東原かずみ[バドミントン部](橋本愛)

バトミントン部に所属。前田に好意を寄せられている。

菊池宏樹[野球部](東出昌大)

野球部に所属しているが、あまり部活には顔を出していない。梨沙グループの1人、沙奈と交際している。

沢島亜矢[吹奏楽部](大後寿々花)

吹奏楽部の部長。宏樹に好意を寄せている。

宮部実果[バドミントン部](清水くるみ)

バドミントン部に所属。姉にコンプレックスを抱えている

梨沙(山本美月)

桐島の彼女。おしゃれをすることが趣味。部活を馬鹿にしている。

[出典:http://www.yoake.co.jp/works/14.html]

『桐島、部活やめるってよ』のネタバレ

この先、『桐島、部活やめるってよ』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

金曜日・朝

バレー部・近藤の目線

近藤は、バレー部でリベロを勤めていました。しかし、リベロには絶対的エースの桐島があり、彼は常に控え選手でした。

ある日、部活に桐島がいないことを発見した近藤は不思議に思います。その後、顧問から桐島が部活を辞めたということを知らされます。

金曜日・昼

梨沙の目線

梨沙は、学校でも特に人気のある女子であり、いつも仲良しの沙奈、実果、かすみと一緒に行動していました。また、彼女は桐島の彼女でした。桐島はバレー部のエースであり、二人で一緒に帰るためにいつも桐島の部活が終わるのを梨沙は待っていました。

ある日、いつも通り外で桐島を待っていると、親友である沙奈が急いで梨沙のところへ走ってきます。

どうしたのかと疑問に思う梨沙でしたが、沙奈から発せられた言葉に衝撃を受けます。

 

なんと、桐島が突然部活を辞めていたのです。

吹奏楽部・亜矢の視点

亜矢は、前の席に座っている宏樹に好意を抱いていました。宏樹には沙奈という彼女がいることは知っていましたが、それでも宏樹のことが気になり、宏樹の様子を観察していました。

部活中も、宏樹が外でバスケをしているのを見るため、亜矢は屋上に上り宏樹を観察します。

 

すると、突然映画部に声をかけられます。彼らは、亜矢が今いる位置で映画を撮りたがっていました。しかし、どうしても宏樹のことを見ていたい亜矢はその場所をどきません。

そうしている間に、宏樹達はいなくなってしまいました。屋上にいる意味を失った亜矢は、映画部にその場所を譲る形で階下に向かいます。

野球部・宏樹の視点

宏樹は、桐島の親友でした。彼は野球部に所属していますが、最近は全く部活に出ていません。部活の時間中は、友達と外でバスケをして時間を潰しています。

いつもと同じように友達とバスケをしていると、ふと桐島のことが話題に上がります。そこで、友達の一人から、桐島が部活を辞めたという噂があることを知らされます。

親友であった宏樹も、そのことを全く知りませんでした。

映画部・前田の視点

映画部は、学校全体で見ても地味な存在であり、クラスでは梨沙たちのグループに馬鹿にされていました。

 

前田にはこの時、ゾンビ映画を撮りたいという思いがありました。しかし、顧問である片山は青春ものや恋愛ものを好んでおり、前田のシナリオを受けつけない上に、自分のシナリオを映画部に押しつけてきます。

顧問の書いたものを素直に撮るか、顧問に反発してでも自分の作品を作るかで葛藤する前田でしたが、コンクールに落ちるとしても自分のやりたいことをやって落ちたい、と考えます。

そこで、自分が作ったゾンビ映画『生徒会・オブ・ザ・デッド』を撮ることを決意します。

早速部員たちの賛同を得て、撮影のために屋上へ向かう彼らでしたが、そこには亜矢がいました。前田は亜矢に場所を貸してくれるよう頼みましたが、亜矢は聞き入れてくれません。

 

戸惑う前田達でしたが、頼みを断り続けていた亜矢が突然階段を降りて行ってしまいます。なぜか分からないものの、彼らは映画を撮る場所の確保に成功しました。

金曜日・夜

野球部・宏樹の目線

帰宅している宏樹は、バスに梨沙が乗っているのを見つけ、声をかけます。

梨沙は泣いていました。何回メールや電話をしても、桐島は出てくれなかったのです。

梨沙は宏樹に対し、「親友なら何か知ってるんでしょ」と厳しい口調で問い詰めます。しかし、何も知らない宏樹は答えることが出来ません。

土曜日

バレー部・近藤の目線

この日は、バレー部の試合が行われました。初めてのスタメンに意気込む近藤でしたが、桐島が抜けた穴は大きく、最後は近藤のミスで試合に敗れてしまいます。

日曜日

映画部・前田の目線

映画館でゾンビ映画を見ていた前田は、上映後、かすみが同じ映画を見ていたことを発見します。

彼らは中学校の同級生であり、前田はかすみに好意を寄せていました。その後2人で話す中で、かすみも映画を好きなことを知った前田は嬉しくなります。

月曜日

様々な人が、桐島に話を聞こうと考えています。しかし、この日桐島は学校にやってきませんでした。

梨沙の目線

失意の中の梨沙は、登校すると突然バレー部の久保にからまれます。彼は部活を辞めたのは梨沙が原因ではないのかと考えているのです。

本当に何も知らない梨沙は、久保に対し厳しい口調で返します。こうして、2人の中は少しずつ険悪なものになっていきます。

 

落ち込んでいる梨沙を、沙奈は一生懸命励まします。実果とかすみも梨沙を励ましますが、梨沙は2人が自分のことを笑っているような気がして、実果達にあたってしまいます。このように、梨沙のグループの中でも溝が深まってしまいます。

野球部・宏樹の目線

登校した宏樹は、野球部のキャプテンに声をかけられます。他の野球部が部活に出ていない宏樹に声をかけないのに対し、キャプテンは宏樹のことを気にかけていたのです。

キャプテンは宏樹に、「今度の試合に来てほしい」と誘いますが、宏樹はそれを無視してしまいます。

 

放課後、いつも通りバスケをしていた宏樹でしたが、このバスケもいつもは桐島を待つためにやっていました。別にバスケが好きだったわけではなかったのです。

バスケをする意味が分からなくなった宏樹は、途中で家に帰ってしまいます。

 

家に帰る途中、宏樹は一人で練習するキャプテンの姿を目にします。その姿をじっと眺めていましたが、キャプテンがこちらに気づかないまま近づいてくると、身を隠してしまいます。

映画部・前田の視点

映画で必要な物資の調達のために学食へやってきた前田は、そこでかすみに声をかけられます。

かすみに、「映画出来たら教えてよ、見に行くから」と言われた前田はとても喜びます。

バドミントン部・実果の視点

実果とかすみはバドミントン部に所属しています。彼女たちは梨沙のグループに所属しているものの、何をやるにもあまり熱が入らない梨沙や沙奈とは少し距離が出来ていました。

実果には死んでしまった姉がおり、姉はバドミントンの名選手でした。そのため、実果は姉に対しコンプレックスを抱えていました。

バドミントン部は体育館で練習をしており、バレー部も同じく体育館で練習をしています。姉へのコンプレックスを感じていた実果は、同じく桐島へコンプレックスを抱えていた近藤のことが気になり始めます。

 

沙奈と喧嘩をした後、実果の心は少し荒れていました。そのため、実果を慰めようとしたかすみに対し、「私の気持ちなんて分からないよね」と言ってしまいます。

かすみには、バドミントンの才能がありました。そのかすみに対しても、実果はコンプレックスを抱えていたのです。

火曜日

この日、桐島が来るという噂が流れます。

梨沙の目線

桐島が来るという噂を聞いた梨沙は、桐島が来るという面談室へ向かいます。沙奈もついていくと言いますが、それを振り切って一人で行ってしまいます。

放課後、そんな梨沙の元へ、桐島が屋上に来ているとの連絡が入ります。

映画部・前田の目線

この日前田は、顧問である片山先生に呼び出され怒られます。その理由としては、「映画で血を使うのはアウト」というものでした。前田は、映画の中止を宣告されてしまいます。

そのことで気持ちが揺らぐ前田でしたが、部員たちに励まされ、映画撮影を続行することを決意します。早速撮影にとりかかろうと、教室に台本を取りに向かいます。

 

教室に戻った前田は、そこで悲しい現実を見てしまいます。

教室で前田が見たのは、かすみと宏樹グループの1人である竜汰が親しげにしているところでした。2人は交際していたのです。

 

失恋したショックから、なんとなく前田は映画に身が入りません。それでも映画を撮ろうとする前田ですが、撮影予定としていた場所には、また亜矢がいました。

前田は亜矢にどいてくれるようお願いしますが、またも亜矢は受け入れてくれません。失恋のショックからイライラしている前田はだんだん口調が強くなっていきますが、ふと亜矢の様子がおかしいことに気がつきます。

前田はその場所での撮影をいったん中断し、屋上での撮影に向かいます。

吹奏楽部・亜矢の目線

宏樹への思いを諦めきれない亜矢は、沙奈と宏樹が待ち合わせをしている様子を観察しようと、その場所がギリギリ見えるくらいの位置で練習を始めます。

亜矢は、きっともう自分の思いが宏樹へ届くことはないと考えていました。そのため、宏樹を観察するのも今日で最後にしようと考えていました。

そんな亜矢の元へ、映画部が現れます。場所を交代してほしいと強い口調で頼まれますが、亜矢は必死の思いでなんとか映画部に懇願します。その甲斐もあり、映画部は去っていきます。

 

そんな亜矢が見守る中、宏樹と沙奈がやってきます。そして亜矢が見守る中、2人は熱いキスを交わします。

その様子を見た亜矢はショックを受けます。しかし、自分の思いにけりをつけようという決意を持ちます。

野球部・宏樹の目線

沙奈に呼び出された宏樹は、沙奈にキスをせがまれ、熱いキスを交わします。

その後沙奈と別行動になった宏樹は、また野球部のキャプテンと出会います。キャプテンの言動から少しずつ心が動かされている宏樹は、キャプテンに「どうして3年なのにまだ引退しないんですか」と尋ねます。

キャプテンはその問いに対し、「ドラフトが終わるまでは続ける」と答えます。彼はドラフトで選ばれるほど優秀な選手ではありません。しかしそれでも練習を続けるというキャプテンの姿に、宏樹の心は動かされます。

 

そんな宏樹の元に、竜汰から、「桐島が屋上に来ている」という連絡が来ます。

バレー部・近藤の目線

桐島が面談室に来ているという噂を耳にした近藤は、急いで面談室へ向かいます。

しかし、桐島の姿はもうありませんでした。面談室から梨沙が出てくるのを見た近藤は、梨沙に桐島がバレー部のことについて何か言ってなかったかと尋ねます。

それに対し、梨沙は何も言ってなかったというと共に、「バレー部のことなんか、もうどうでもいいんじゃない」と冷たい言葉を近藤に浴びせます。

 

部活では、近藤は理不尽なしごきを受けていました。エースである桐島が突然消えたことや、試合に負けたイライラが全て先日の試合でミスをした近藤に向けられていたのです。

そんな中、桐島が屋上にいるという知らせが入ります。それを聞き、他のバレー部員は一勢に走り出します。

近藤も続いて走り出そうとしたとき、実果から「行かなくていい!」と声をかけられます。しかし、近藤は一瞬足を止めた後、屋上へと向かいます。

火曜日・屋上

様々な人物が桐島に会うため、屋上へと向かいます。しかし、屋上に桐島の姿はなく、映画部が撮影をしているだけでした。

 

桐島がいないことにイライラしたバレー部の久保は、置いてあった映画部の備品である隕石を蹴っ飛ばします。

それを見て、突然撮影を邪魔された上に備品を蹴られた前田は激高し、久保に「謝れよ!」と強く迫ると共に、他の生徒にも「早く出てけ!」と叫びます。

そんな前田に対し、イライラが頂点にきた久保は前田につかみかかります。同じように、竜汰や宏樹も前田に突っかかり、大規模な乱闘が発生します。

 

その乱闘を、梨沙グループは離れて眺めていました。梨沙や沙奈はその様子を愉快だと感じており、「良いぞ、もっとやれ」とはやし立てます。その様子を見て、怒ったかすみは沙奈を平手打ちします。

かすみは、前田が映画撮影に本気で取り組んでいることをよく理解していました。その姿を自分に重ねるとともに、本気で何かをやっている人たちを小馬鹿にしている今の梨沙達の態度がどうしても許せなかったのです。

 

乱闘が終わると、生徒たちは次々と去っていきます。この騒動の中で、前田が持っていたカメラは壊れてしまいました。途方に暮れる前田の元へ、宏樹がやってきて、「これ、落ちてた」と言って、カメラの部品を渡します。

カメラの話を熱く語る前田に対し、宏樹は「将来は映画監督?」と尋ねます。それに対し前田は、「映画監督は無理だと思う…」と答えます。

その後、宏樹からカメラを返してもらった前田は、宏樹をカメラで撮りながら、ファインダー越しに「やっぱかっこいい」と宏樹に対して告げます。

 

しかし、宏樹はそれに対し、「映すな…俺なんて…」と言い、その場を後にしてしまいます。

自分の憧れとする姿に自分がなれないと分かっていながらも、懸命に努力するキャプテンや前田と自分を比べ、己の小ささを感じてしまったのです。

その場を後にした宏樹は、桐島に電話をかけます。この電話をかけるシーンで、この物語は終わりを迎えます。

『桐島、部活やめるってよ』の感想

この映画を見て最初に驚いたのは、タイトルの一部にもなっている「桐島」が本編には全く出て来ないところです。

部活を辞めた理由も明らかにならなければ、それまでの登場人物との関係も明確には見えてきません。ただ、話の内容などから人物像はある程度見えてくるようになってきており、このよう観せ方は非常に面白いと感じました。

 

また、この話では視点が様々に変化します。そのため、一人一人の視点から当てられる時間はそれほど多くはないのですが、それでも一人一人の悩みや思いについてとても深く掘り下げられており、非常に内容の濃い作品となっています。

『桐島、部活やめるってよ』の視聴方法

『桐島、部活やめるってよ』はDVDの購入やレンタル、U-NEXTやHuluなどの動画配信サービスで視聴することができます。

2020年1月現在、『桐島、部活やめるってよ』を視聴できるサービスは以下の通りです。

サービス名配信状況月額料金
U-NEXT見放題1,990円
Hulu見放題1,026円
Amazonプライムビデオ有料レンタル500円
Netflix視聴不可800円
FODプレミアム視聴不可888円
dTV視聴不可500円
dアニメストア視聴不可400円
auビデオパス視聴不可562円
Paravi視聴不可925円
NHKオンデマンド視聴不可990円
TSUTAYAプレミアム無料レンタル1,100円
ディズニーデラックス視聴不可770円
DAZN視聴不可1,750円
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