映画『ジョジョ・ラビット』のあらすじ・ネタバレ・感想

洋画

第2次世界大戦下のドイツを舞台に10歳の少年から見た世界をシニカルかつポップに描いた映画『ジョジョ・ラビット』

今回は、映画『ジョジョ・ラビット』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想・視聴方法をご紹介します。

『ジョジョ・ラビット』の作品概要

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上映日2020年1月17日
上映時間109分
制作国ドイツ/アメリカ合衆国
監督・脚本タイカ・ワイティティ
原作クリスティーン・ルーネンズ「Caging Skies」
音楽マイケル・ジアッキノ
出演ローマン・グリフィン・デイヴィス/トーマシン・マッケンジー/タイカ・ワイティティ/スカーレット・ヨハンソン/アーチー・イェーツ/サム・ロックウェル/レベル・ウィルソン/アルフィー・アレン/スティーヴン・マーチャント

舞台は第二次世界大戦下のドイツ。ナチスの立派な兵士に憧れる10歳の少年ジョジョが、自宅にかくまわれていたユダヤ人少女との思いがけない秘密の交流を通して真実に目覚めていく姿を、戦争への辛辣な眼差しとともにユーモラスに描くヒューマン・ブラック・コメディ。

監督・脚本を務めたタイカ・ワイティティ監督が第92回アカデミー賞脚色賞を受賞。

『ジョジョ・ラビット』のあらすじ

舞台は第二次世界大戦下のドイツ。ジョジョはアドルフ・ヒトラーを空想上の友達に持ち、ナチス青少年団の立派な隊員を目指す10歳の少年。しかし、心優しいジョジョは臆病者だとバカにされ “ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられてしまう。

そんな中、母親ロージーとふたりで暮らしていたジョジョは自宅にかくまわれていたユダヤ人の少女エルサと出会う。最初はユダヤ人に偏見や敵対心を持っていたジョジョは、アドルフの皮肉を浴びながらも、強く勇敢なエルサに惹かれていく中で真実に目覚めていく。

登場人物紹介

ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)


ナチズムに傾倒し、青少年組織・ヒトラーユーゲントの立派な兵士になることを憧れる10歳の少年。勇んで訓練に取り組むが、実際は心優しい性格で、靴紐を自分で結べない子どもっぽいところも。

エルサ(トーマシン・マッケンジー)


ジョジョの家の屋根裏部屋に隠れていたユダヤ人の少女。ジョジョの亡くなった姉インゲの友達。ナチスの迫害から逃れるため、ロージーにかくまわれている。

アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)


ナチスのリーダーであり、ジョジョの空想上の友達。事あるごとにジョジョの前に現れ、皮肉交じりのナチズムに基づいたアドバイスをしてくる。

ロージー(スカーレット・ヨハンソン)


ジョジョの母親。ユーモアと愛にあふれたシングルマザー。おしゃれやダンスが大好きで、ジョジョのことを誰よりも愛している。ユダヤ人の少女エルサをかくまっている。

ヨーキー(アーチー・イェーツ)


ジョジョの唯一の“実在の友達”。ぽっちゃりとした体型とメガネ姿が特徴的。気のいい性格だが物事を冷静に捉える目を持つ。ジョジョと一緒に青少年組織・ヒトラーユーゲントの合宿に参加する。

クレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)


ナチスの大尉。青少年組織・ヒトラーユーゲントの教官。戦闘で片目を失っている。軍部の命令を無視するなどアウトローな一面も。

ミス・ラーム(レベル・ウィルソン)


青少年組織・ヒトラーユーゲントの教官。普段は優しい性格だが、戦闘訓練ではハードな指導で、ジョジョたちに檄(げき)を飛ばす。

フィンケル(アルフィー・アレン)


青少年組織・ヒトラーユーゲントの教官。破天荒なクレンツェンドルフ大尉とは正反対で、大人しい性格。クレンツェンドルフ大尉の部下であり、右腕のような存在でもある。

ディエルツ大尉(スティーヴン・マーチャント)


ナチスの大尉。反ナチス運動を取り締まる秘密警察(ゲシュタポ)。ある日、突然部下を引き連れて、ジョジョの家に家宅捜索に訪れる。

[出典:20世紀フォックス公式サイト]

『ジョジョ・ラビット』のネタバレ

この先、『ジョジョ・ラビット』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

ジョジョ・ラビット

時は第二次世界大戦下、ドイツ。10歳の少年ジョジョはひどく緊張していた。今日からナチス青少年集団(ヒトラーユーゲント)の合宿に参加するのだ。

空想上の友達アドルフ・ヒトラーに「僕にはムリかも」と弱音を吐く。アドルフから励まされたジョジョは、気を取り直して元気に家を飛び出る。

ジョジョは親友のヨーキーと共にヒトラーユーゲントの合宿に参加する。そこで待っていたのは、戦いで片目を失ったクレンツェンドルフ大尉や、教官のミス・ラームらの指導によるハードな戦闘訓練だった。何とか1日目を終えてヘトヘトになったジョジョは、ヨーキーとテントで眠りにつく。

 

ところが2日目、命令通りウサギを殺せなかったジョジョは、父親と同じ臆病者だとバカにされる。2年間も音信不通のジョジョの父親は怖気づいて逃げたと決めつけられていた。さらに悪いことに、“ジョジョ・ラビット” という不名誉なあだ名をつけられてしまう。

森の奥へと逃げ出し泣いていたジョジョは、またしても現れたアドルフから「ウサギは勇敢でずる賢く強い」と激励される。

元気を取り戻したジョジョは、張り切って手榴弾の投てき訓練に飛び込むが、木に跳ね返ってきた手榴弾が爆発し、左顔を縫う大ケガを負ってしまう。

ユダヤ人少女との出会い

ジョジョのたった一人の家族で勇敢な母親ロージーがヒトラーユーゲントの事務局へ抗議に行く。おかげでジョジョはケガが完治するまでクレンツェンドルフ大尉の指導の下、招集状のビラ配りなど体に無理のない奉仕活動を行うことになる。

その日、帰宅したジョジョは亡くなった姉インゲの部屋で隠し扉を発見する。恐る恐る開くと、壁の中にはユダヤ人の少女がいた。

ロージーにかくまわれていると言うその少女の名はエルサ、驚くジョジョから大切な短剣を奪い「通報すれば、あんたも協力した母親も全員死刑よ」と脅すのだった。

最大の敵が同じ屋根の下にいるという予測不能の事態にパニックに陥るジョジョ。アドルフに相談しながら、エルサと交渉しようと決意するも結局エルサに主導権を握られてしまう。

エルサとの交流

その夜、ジョジョは帰宅したロージーに「インゲのオバケが出た」と訴えるがはぐらかされる。

ロージーは、ジョジョに気付かれないようにエルサに食事を運ぶ。そして「今日無事だったのだから明日もきっと生き延びれる」とエルサを強く励ます。

翌日、ジョジョは考え抜いた末にエルサに「ユダヤ人の秘密を全部話す」という条件をのめば住んでいいと持ち掛ける。エルサをリサーチして、ユダヤ人を壊滅するための本を書くことを思いついたのだ。エルサは上手くあしらいながらも、ジョジョに少しずつ “ユダヤ人講義” を始める。

 

その過程で、ジョジョはエルサにはネイサンというフィアンセがいることを知る。詩人リルケの詩を引用してプロポーズされたと言うエルサは、反ナチ運動をするネイサンといつかパリに住むことを約束していた。

ジョジョはエルサの心を折ってやろうと、リルケの詩集を借りてきてネイサンのふりをして手紙をねつ造し、エルサの前でネイサンが別れたいと告げる手紙を読み上げる。それを聞いたエルサは何も言わず、壁の中に閉じこもってしまった。

気を悪くしたジョジョは一転してネイサンから「やっぱり別れたくない」という2通目の手紙が来たと伝える。エルサは扉を開けると「また手紙が来たら教えてほしい」とジョジョに頼む。

母親ロージーの秘密

ある日、「一番強いのはミサイルだ」と信じるジョジョに、ロージーは「愛が最強だ」と否定する。愛を知らないジョジョに「愛はお腹の中で蝶が飛び回る感じだ」と優しく教える。

ロージーは常に明るく、1人で父親と母親を演じて、軽やかにダンスのステップを刻むような女性だった。

ジョジョはエルサから聞いた話をもとに挿絵を入れながら、ユダヤ人についての本を書く。次第に、ジョジョは頭が良くユーモアに溢れて機転が利くエルサに惹かれていく。さらには、ユダヤ人は下等な悪魔だというヒトラーユーゲントの教えが、事実と異なることにも気づき始める。

 

疑問を隠せなかったジョジョは、ユダヤ人の本を書いていることを事務局で話してしまう。追及されるかと思いきや、クレンツェンドルフ大尉は「想像力が豊かだ」と笑うだけだった。

大尉がマントや羽飾りがついたカラフルな軍服のデザインを見せる間、ジョジョは大尉から色鉛筆をこっそり盗む。

ジョジョは金属回収の仕事中に町中でロージーを見かける。ロージーが通った後には反ナチスのビラがあった。困惑するジョジョだったが、ヨーキーに再会する。

ジョジョは「ユダヤ人を捕まえた」と打ち明けるが、既に戦地で兵士として戦っていたヨーキーは驚くことなくあっさり去って行った。

ゲシュタポの訪問

帰宅したジョジョは、エルサに欲しがっていた色鉛筆をあげ、さらに自宅のお風呂にも入れてあげる。その時初めて、ジョジョはお腹の中で蝶が飛び回る感覚をおぼえるのだった。

しかし、秘密警察(ゲシュタポ)のディエルツ大尉が部下を引き連れて、突然ジョジョの家の家宅捜索に訪れる。

ロージーの反ナチス運動が知られたのか、それともエルサの存在が何者かに通報されたのか、緊迫した空気が走る。そこへ、クレンツェンドルフ大尉と部下のフィンケルがやって来る。

 

ディエルツ大尉は、ジョジョが兵士に必要な短剣を携帯していないことに気づき理由を尋ねる。ジョジョが返答に困っていると、短剣を持ちインゲになりすましたエルサが堂々と現れる。

怪しむディエルツ大尉はエルサに身分証明書を出させ、クレンツェンドルフ大尉がそれを確認する。何とかエルサの正体はバレずに済み、ゲシュタポは去っていった。

しかし、エルサはインゲの生年月日を間違えて答えたのにも関わらず、クレンツェンドルフ大尉が黙ってくれたことに気づく。殺されることを怯えるエルサに、ジョジョは「エルサと友達だ」とロージーに話すと約束する。

ロージーの死

町中にも戦争の危険が迫りつつある中、ジョジョは広場で1羽の蝶を見つける。その後を追うと、顔の横には見覚えのある靴があった。

ジョジョが見上げると、そこには裏切り者としてさらし首にされたロージーがいた。ジョジョはロージーの足にしがみついてむせび泣く。

ジョジョはしばらくロージーの前で呆然と座り込んだ後、帰宅する。ジョジョはそのまま、震えながら短剣でエルサの胸を刺すものの力で止められる。泣き崩れるジョジョに、エルサもロージーの死を悟り悲しむ。

 

その後、ジョジョは出征に行ったと聞かされていた父親も反ナチス運動に携わっていたことを知る。お互い両親を失ってひとりになったジョジョとエルサは、肩を並べて自由に踊れる日を待ちわびるのだった。

冬が訪れる中、ドイツの戦況は悪化し、ジョジョは残飯を漁ってその日暮らしで食いつなぐ。アドルフはジョジョの前にしばしば現れたが、いつしか会話はなくなっていた。

ジョジョはネイサンからの手紙を書いたり、エルサは絵を描いたりしてふたりで過ごし、月日は流れていった。

終戦を迎えるドイツ

5月、とうとうジョジョの住む地域にもアメリカやソ連の連合軍が攻め込み、町は戦場と化す。

ジョジョは戦士として出兵していたヨーキーと再会を果たし、ヒトラーが自殺したことを知る。ジョジョが衝撃を受ける中、敵がさらに激しい攻撃をしてきたのでふたりは慌てて逃げ隠れる。

ミス・ラームはジョジョにドイツ軍の軍服を着せ、自らはガトリング銃を打ち放つが敵の攻撃を受ける。

市民、女、子ども問わず銃を手に取り、無残に死んでいく姿をジョジョは目の当たりにする。クレンツェンドルフ大尉とフィンケルも以前見せてくれたカラフルな軍服に身を包み、果敢に戦う。

 

ジョジョは銃撃戦から逃げ、建物の下に隠れた。騒ぎが収まって様子を見に行くと、町はすっかり荒廃し、アメリカ軍が勝利の旗を掲げる。

軍服を着ていたジョジョはアメリカ軍に連行された。同じく捕らわれたクレンツェンドルフ大尉がジョジョのことを褒め、エルサのところへ行くよう伝える。

そして、クレンツェンドルフ大尉はジョジョが羽織っていた軍服を脱がせたかと思うと「ユダヤ人め!」とジョジョにつばを吐く。クレンツェンドルフ大尉は自らを犠牲にジョジョを解放させたのだった。

ジョジョは生き残ったヨーキーから「エルサはもう自由だ」と言われて慌てて家に帰る。

ジョジョが出した答え

ジョジョはエルサを外に出したくないがために「ドイツが戦争に勝った」と嘘をついてしまう。

ジョジョは自身で書いたユダヤ人についての本を見返して思いを改め、「脱出してパリに住もう」と誘うネイサンからの手紙を読み上げる。

扉を開けたエルサは、ネイサンは既に死んでいることを伝えた。嘘のつきようがなくなったジョジョは、エルサに荷物をまとめさせる。

 

しかし、そこに頭から血を流したアドルフが現れる。アドルフは以前のように敬礼するよう命令するが、ジョジョはアドルフを蹴飛ばして窓から突き落とす。

ジョジョはロージーがしてくれたようにエルサの靴紐を結んであげて玄関のドアを開けた。外に出たエルサはドイツが負けたと気づき、嘘をついたジョジョの頬に平手打ちをくらわす。

ジョジョが「これからどうする?」と聞くと、エルサは体を揺らし始め、家の前でふたりは一緒に踊るのだった。

『ジョジョ・ラビット』の感想

10歳の少年から見た戦争と世界を皮肉たっぷりに、でもユーモラスに描くという斬新な映画でした。戦争映画といえど、残酷な描写が少なくテンポが良くてポップに描かれているからこそ、その悲惨さや痛々しさが伝わってきました。

主人公ジョジョを取り巻く登場人物が、みな個性的で愛らしいキャラクターでした。

特に、スカーレット・ヨハンソン演じる母親ロージーが暖炉の灰を口の周りに塗って、父親の一人芝居をするシーンが印象的です。どんな苦境でも息子の前では道化師になってみせる強くたくましい女性でした。

 

ジョジョにしか見えない空想上の友達アドルフ・ヒトラーは、監督・脚本を務めたタイカ・ワイティティ自身が演じています。

エルサと交流するにつれて、自分が持っていた信念が崩れていく過程がアドルフとの関係性に現れていました。ジョジョの成長に胸を打たれること間違いない作品です。

『ジョジョ・ラビット』の視聴方法

『ジョジョ・ラビット』はDVDの購入やレンタル、U-NEXT、Amazonプライム・ビデオ、dTVなどの動画配信サービスで視聴することができます。

2020年6月現在、『ジョジョ・ラビット』を視聴できるサービスは以下の通りです。

サービス名配信状況月額料金
U-NEXT有料レンタル1,990円
Hulu視聴不可1,026円
Amazonプライムビデオ有料レンタル500円
Netflix視聴不可800円
FODプレミアム視聴不可888円
dTV有料レンタル500円
dアニメストア視聴不可400円
auビデオパス有料レンタル562円
Paravi視聴不可925円
NHKオンデマンド視聴不可990円
TSUTAYAプレミアム有料レンタル1,100円
ディズニーデラックス視聴不可770円
DAZN視聴不可1,750円
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