映画『イミテーション・ゲーム』のあらすじ・ネタバレ・感想

洋画

とある天才数学者が、第二次世界大戦中、「解読不可能」と言われた敵国の暗号「エニグマ」を解読した。

50年もの間秘匿されていた、彼の生涯と功績に基づいて制作され、2014年に公開された映画。

今回は、映画『イミテーション・ゲーム』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想・視聴方法をご紹介します。

『イミテーション・ゲーム』の作品概要

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上映日2014年
上映時間114分
制作国イギリス/アメリカ
監督モルテン・ティンドゥム
原作『エニグマ アラン・チューリング伝』/アンドルー・ホッジス
脚本グレアム・ムーア
音楽アレクサンドル・デプラ
主題歌アレクサンドル・デプラ「The Imitation Game」
出演ベネディクト・カンバーバッチ/キーラ・ナイトレイ/マシュー・グード/マーク・ストロング/チャールズ・ダンス/アレン・リーチ

日本では2015年に公開された、天才数学者の実話に基づいた映画『イミテーション・ゲーム』。第二次世界大戦中、敵国の暗号の解読を成し遂げ、のちのコンピューターの原型を作った、数学者アラン・チューリングの生涯を描く。

脚本を手がけたグレアム・ムーアは2015年のアカデミー賞を受賞。監督賞、主演男優賞、助演女優賞など8部門でノミネートされ、また同年のゴールデングローブ賞にも4部門でノミネートされた。

『イミテーション・ゲーム』のあらすじ

若き数学者チューリングは、本人曰く「せいぜいアインシュタインと同程度」の天才。彼はドイツが使用している暗号「エニグマ」の解読チームに参加することになった。

周囲と協力できない変わり者だが、類い稀なる才能を見せた女性ジョーンがチームに参加したことで、状況は好転していく。

ジョーンの助言もあり、チームのメンバーとも打ち解けたチューリング。デニストン中佐をはじめとする無理解な人々の邪魔にあいながらも、「エニグマ」を解読する機械「クリストファー」はついに完成。だが、彼の本当の困難はここからだった。

登場人物紹介

アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)


風変わりな天才数学者。「エニグマ」の解読チームに参加し、のちにチームリーダーとなり解読を成功に導く。

ジョーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)


クロスワードの天才。チューリングに才能を見出され、「エニグマ」の解読チームの一員となる。芯の強い女性。

ヒュー・アレグザンダー(マシュー・グード)


元チームリーダー。ウィットに富み、カリスマ性のある人物。

スチュアート・ミンギス(マーク・ストロング)


秘密情報組織M16で暗号解読を担当する人物。

デニストン中佐(チャールズ・ダンス)


海軍の中佐。チューリングを嫌悪している。

[出典:http://imitationgame.gaga.ne.jp/]

『イミテーション・ゲーム』のネタバレ

この先、イミテーション・ゲーム』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

謎の教授にかけられた嫌疑

この映画は、盗みに入られた教授チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)の独白から始まる。

チューリングは、盗みにあったというのに、不自然に警察の捜査を拒否する。それがきっかけでひとりの警官に嗅ぎ回られるが、なぜかいくら調べても彼についてはなんのデータも出てこない。

スパイ疑惑もかけられていたある日、チューリングは「ある疑い」で拘留される。そんなチューリングを調べていたひとりの警官が、チューリングを尋問することになった。これは、彼がチューリングから聞いた話である。

風変わりな数学者の孤独な戦い

チューリングは、絶対に解読不可能だとされていた暗号「エニグマ」の解読チームに参加する。159×10の18乗もある暗号解読のパターンを手作業で突き止めようとする解読チームを横目に、チューリングはひとりで謎の機械の構想を練っていた。

チームのメンバーとうまくコミュニケーションが取れない中、チャーチル大佐に直訴したことがきっかけで、チューリングが解読チームのチームリーダーに。

その場でチームメンバーの2人をクビにするなどの横暴に見える振る舞いが反感を買い、チューリングはいっそう孤立する。

そんな折、チューリングにソ連の二重スパイの嫌疑がかかる。そのとき捜索されたデスクからは何も出なかったものの、チームメンバーとの溝は深まるばかりであった。

ジョーン・クラークとの出会い

そんなチューリングにとって追い風となったのが、新メンバーの採用試験に突如現れた女性、ジョーン(キーラ・ナイトレイ)だ。

採用試験では、チューリングでさえも8分かかるクロスワードパズルを5分34秒で解いてみせたジョーン。だが、女性が秘密情報組織で働くことは「体裁が悪い」と、一度は採用を辞退する。

それでもジョーンをチームに引き入れたいと奮闘するチューリングに応え、ジョーンは解読チームに参加する。ジョーンは自身も解読チームのメンバーに愛想を振りまきながら、チューリングにも協力するよう諭す。

男性に好かれるように振る舞う理由を「女は嫌われたら生きていけないから」と言うジョーンに、チューリングも説得され、ジョーンの助言を受けながら徐々にチームメンバーと打ち解けていく。

ジョーンとの婚約と、「エニグマ」解読

順調に暗号解読の機械「クリストファー」を作る解読チームだったが、いざ機械のスイッチを入れると、処理に時間がかかり、解読は一向に終わる気配がない。

デニストン中佐(チャールズ・ダンス)たちは、結果が出ていないことを理由にチューリングに作戦の中止と解雇を命じる。だが、そこでチューリングをかばったのが、ヒュー(マシュー・グード)を始めとするチームメンバーだった。

自分たちのクビをかけて時間をくれと懇願するメンバーに、デニストン中佐は1ヶ月の猶予を与える。

 

1ヶ月の期限が近づいてきたある日、ジョーンがチームの仕事から降りたいと言い始める。自分は独身だ、親を置いてこうしてはいられないと。

そんなジョーンに「もし、婚約者がいたら」と尋ねるチューリングは、針金を巻いた指輪で、ジョーンにプロポーズをする。

しかし、やはり「エニグマ」の解読は成功しない。焦る中、ジョーンの同僚とヒューの会話にヒントを得たチューリングは、酒場から研究所まで脇目も振らずに走り出す。

「エニグマ」解読のきっかけは、すべての通信に必ず含まれる「ハイル・ヒトラー」という単語だった。

数学者、再び孤独に

「ハイル・ヒトラー」の文字列を分析することで、暗号解読の鍵を割り出せることがわかった解読チーム。ヒューは結果をデニストン中佐に電話で伝えようとするが、それをとっさにチューリングは止めてしまう。

暗号が解読できたことがドイツ軍に悟られれば、すぐに暗号は変わってしまうだろう。

そう主張するチューリングの主張にメンバーが賛同する中、ピーター(マシュー・ビアード)は、自分の兄が乗っている船だけでも助けてくれないかと訴える。その船は、あと数分で攻撃されることが暗号からわかっていた。

それを見捨てる決断をした一同。ピーターとの溝は深まるが、戦争を早く終わらせるため、秘密は隠し通すしかなかった。ミンギス(マーク・ストロング)の協力も得て、チームは解読結果から「誰を助け、誰を見殺しにするか」を選択し続ける。 

 

おまけに、チューリングはさらにたくさんの秘密を抱えることになった。

自分が同性愛者であること。ケアンクロス(アレン・リーチ)がソ連との二重スパイであること。それをミンギスが知っていること、そして、そのミンギスの企みに、チューリングも協力することになったこと。

ジョーンが自分のせいでトラブルに巻き込まれないよう、チューリングはジョーンに婚約解消を切り出す。同性愛者であることを打ち明けるも承諾しないジョーンに、ついにチューリングは好きだと言ったことを嘘だと偽ってしまう。

怒ったジョーンは、チューリングを「モンスター」と形容した。

親友クリストファーの死

チューリングをここまで駆り立ててきたのは、かつての親友、クリストファーとの思い出だった。

学生時代、いじめられていたチューリングをいつも助けていたクリストファー。「時として、誰も想像していないような人物が、誰も想像していないような偉業を成し遂げるんだ」という彼の言葉が、チューリングを常に支えてきた。

変わり者のチューリングに暗号というものを紹介したのもクリストファーで、以降チューリングとクリストファーは、授業中に暗号で手紙を渡し合っていた。

だが、クリストファーに「I LOVE YOU」という暗号の手紙を渡そうとしたチューリングは、その日、学校でクリストファーの姿が見えないことに落胆する。後に学園長に呼び出されたチューリングは、クリストファーが結核で死んだことを知った。

人間か、モンスターか

全てのことを語り終えたチューリングは、警官に問う。自分は人間か、それともモンスターか、と。「私には答えることができない」と答える警官。同性愛者の嫌疑で拘束されていたチューリングは、そのまま裁きを受けることになる。

同性愛者として裁かれ、強制ホルモン投与を受けていたチューリングの元に、ジョーンが訪れる。一人で抱え込まないよう諭すジョーンに、自分は孤独ではないと、チューリングは機械「クリストファー」を見上げて語る。

ジョーンの手に入れた「普通」を羨むチューリングに、ジョーンは「あなたが普通じゃないから、世界はこんなに素晴らしい」と語りかける。その言葉に泣きながらも微笑んだチューリングは、その1年後、自らこの世界を去ったのであった。

『イミテーション・ゲーム』の感想

観終わったあと、私は激しい悔しさに襲われました。この孤独な天才に、どうしてこれほどまでに救いがないのか、と。世界のためにこれだけ尽力し、これだけ多くの人を救ったにも関わらず、なぜ彼は、得たものを全て奪われなくてはならないのかと。

なぜこんなに悔しく感じるのか。

それはきっと、彼の物事に対する不器用なまでの真摯さが、この映像の端々に描かれているからだと感じます。脚本家のグレアム・ムーアは、そんなチューリングの熱烈なファンで、あるインタビューでこのように語っていました。

「脚本家になったら、毎年でもエージェントの元へ行き、『第二次世界大戦後に自殺してしまった同性愛者のイギリス人数学者の映画を書きたいんだ』と言おうと思っていたんです」

[出典:https://wired.jp/special/2015/imitationgame/02/]

ムーアが脚本を手がけた本映画には、チューリングの魅力が余すところなく詰まっています。

彼は誰の理解が得られなくとも「クリストファー」を完成させようと奮闘し、社会的な風潮に負けずジョーンをチームに引き込み、戦争が早く終わるようにと、たくさんの秘密を抱える決断をします。

 

作中でも語られるように、チューリングは神でさえもできないであろう所業を成し遂げました。しかしその裏には、彼自身の抱える悲哀や、彼の信念に対する、固執とも言えるほどのまっすぐさが存在するようにも感じます。

それこそが、『イミテーション・ゲーム』が人の心を掴んで離さない名作である所以なのではないでしょうか。

天才数学者アラン・チューリングの生涯を余すところなく描いた本作品、ぜひご覧ください。

『イミテーション・ゲーム』の視聴方法

『イミテーション・ゲーム』はDVDの購入やレンタル、U-NEXTやAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスで視聴することができます。

2020年5月現在、『イミテーション・ゲーム』を視聴できるサービスは以下の通りです。

サービス名配信状況月額料金
U-NEXT見放題1,990円
Hulu視聴不可1,026円
Amazonプライムビデオ見放題500円
Netflix見放題800円
FODプレミアム視聴不可888円
dTV見放題500円
dアニメストア視聴不可400円
auビデオパス見放題562円
Paravi視聴不可925円
NHKオンデマンド視聴不可990円
TSUTAYAプレミアム見放題1,100円
ディズニーデラックス視聴不可770円
DAZN視聴不可1,750円
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