映画『HELLO WORLD』のあらすじ・ネタバレ・感想

アニメ

未来の京都を舞台に、次々に展開が移り変わっていくアニメーション映画『HELLO WORLD』

今回は、映画『HELLO WORLD』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。

『HELLO WORLD』の作品概要

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東宝
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上映日2019年9月20日
上映時間98分
制作国日本
監督伊藤智彦
脚本野崎まど
音楽2027Sound
主題歌OKAMOTO’S「新世界」
Official髭男dism「イエスタデイ」
Nulbarich「Lost Game」
出演北村匠海/松坂桃李/浜辺美波/福原遥/ 釘宮理恵

「この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る――」というキャッチコピーが公開前から話題を呼び、圧倒的な映像美で大ヒットを記録した本作。Official髭男dismやOKAMOTO’S、Nulbarichといった豪華アーティストが楽曲提供したことでも話題となった。

『HELLO WORLD』のあらすじ

2027年の京都、そこに住む内気な高校生・堅書直美は、ある日、自らの本を奪い去った三本足のカラスを追いかけた先で、10年後の世界から来た未来の自分自身だと名乗る青年、「先生」(カタガキナオミ)と遭遇する。

そんな「先生」の目的は、直美のクラスメイトであり、自らが10年前に交際していた少女・一行瑠璃を救うことだった。この出会いをきっかけに瑠璃を助けることを決意する直美だったが、彼の行為は次第に、彼が住む世界をも巻き込む大事件に発展してゆくのだった。

登場人物紹介

堅書直美(声:北村匠海)


物語の主人公になる、男子高校生。内気で主体性がなく、そんな自分を変えたいと思っている。

先生/カタガキナオミ(10年後の直美・声:松坂桃李)


直美の10年後だという青年。瑠璃を救うため、この世界にやってきた。

一行 瑠璃(声:浜辺美波)


直美のクラスメイト。物静かな性格で、恋愛とは一見無縁に見えるが、10年後の直美の彼女だったという。

カラス(声:釘宮理恵)


直美と未来のナオミとを引き合わせた、3本足の謎のカラス。瑠璃を救おうとした直美の力になる。

[出典:https://hello-world-movie.com/index.html]

『HELLO WORLD』のネタバレ

この先、『HELLO WORLD』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

出会い

京都の高校に通う青年・堅書直美は、自身の内気な性格に悩みを抱えていた。そんな彼はある日、図書館で借りた本を謎のカラスに持ち去られてしまう。カラスを追っていった先で直美が出会ったのは、フードをかぶった見知らぬ男だった。

その男は実体を持たず、自分にのみ彼の声は聞こえているようで、直美はそんな彼に気味の悪さを感じる。そんな彼は自身の正体に加え、衝撃の事実を直美に語り出すのだった。

彼によれば、直美が住んでいるこの世界は、量子記憶装置『アルタラ』に記憶された仮想世界に過ぎず、直美自身、アルタラに記憶された「過去の堅書直美」なのだそう。

そして、その事実を知るフードの男こそ、今から10年後の2037年の現実世界からアルタラにアクセスした、「未来のカタガキナオミ」なのだった。

思惑

そんな未来のナオミのことを「先生」と呼ぶことにした直美は、彼の目的が「過去を変えること」であると知ることになる。

「先生」によれば、このまま直美の世界がアルタラ内のデータ通りに進行した場合、直美は今から3ヶ月後にクラスメイトである一行瑠璃と交際を始めるも、2027年7月3日、二人で初めて出かけた先の花火大会で落雷に襲われ、瑠璃は命を落としてしまうのだそう。

そんな未来をすでに経験し、愛する人を失った「先生」は、たとえ直美の世界が仮想のものであったも、愛する人を救うためにこの時代へとやってきたのだった。

そんな「先生」の思いに触れた直美は、彼の願いを叶えるため、運命を変えるために努力することを「先生」に誓うのだった。

行動開始

「先生」は仮想世界上の運命を塗り替えるため、自らの過去の経験を記録したノートと、3本足のカラスが持つ「グッドデザイン」と呼ばれる、仮想世界の事象を魔法のように操る力を直美に与える。

こうして直美は、「先生」から告げられた7月3日に備え、「グッドデザイン」を使いこなすための訓練を積みながら、「先生」のノートによる助言をもとに、瑠璃との距離を急速に縮めていく。そして、その過程で直実もまた、瑠璃に惹かれていくのだった。

しかし「先生」は直美に対し、「運命の日までは規定のルートからずれないために、一時的に瑠璃を悲しませる出来事も受け入れるべき」との態度を取る。しかし、規定のルートを外れてでも瑠璃のために動きたいという直美の一途な思いは、やがて「先生」をも突き動かすのだった。

 

そんな直実は、身につけた能力と彼の思いに触れた「先生」の協力で、本来なら失敗に終わるチャリティー古本市を成功させ、それをきっかけに瑠璃との交際を開始するのだった。

しかし、直美と「先生」が着々と計画を進める裏で、歴史を保存するというアルタラの目的に背く行動を行っていたことも事実であり、2人は次第にアルタラの自動修復システム「狐面」からの監視や干渉を受け始めるのだった。

運命の日

とうとう訪れた運命の日である7月3日、直実は予定通り瑠璃と花火大会に訪れていた。そしてそこにやはり予定通り落雷が起こるも、直美は「グッドデザイン」の力で瑠璃を救うことに成功する。

しかし、規定のルートから大きく外れる行動を確認したアルタラのシステムは、現実の記録との辻褄を合わせるために瑠璃の殺害を試みる。その攻撃をも、成長した直美は「先生」とともに跳ね返して見せるのだった。

裏切り

瑠璃の救出に成功し喜ぶ直美だったが、その前に突如立ち塞がったのは、先ほどまで協力してくれていたはずの「先生」だった。驚愕する直美だったが、「先生」は直美に隠していた事実を語り始める。

 

「先生」によれば、彼にとっての10年前、落雷にあった瑠璃はその後、脳死状態に陥ったのだそう。そんな「先生」の本当の目的は、脳死状態にある未来の瑠璃の肉体に、この時代の瑠璃の精神を上書きし、彼が愛した瑠璃を取り戻すことだった。

「先生」が規定のルートから逸れることを嫌がっていたのも、この時代の瑠璃と未来の瑠璃の記憶の間に齟齬を発生させないためであり、そのためにこの時代の直美を利用して、未来の瑠璃の擬似体験をさせていたのだそう。

信頼していた「先生」からの裏切りにあい、瑠璃まで連れ去られてしまった直実は、自身が歴史を変えたことによる自動修復システムの暴走により、崩壊していく仮想世界に取り残されてしまうのだった。

急展開

直美の世界から元々生きていた2037年の世界に戻ってきた「先生」ことナオミは、直実を騙したことに罪悪感を感じつつも、瑠璃の蘇生に成功し、喜びに浸る。瑠璃を取り戻すため、アルタラへのアクセス権を得るために懸命に勉学に励んできた努力がまさに、報われた瞬間だった。

本願を達成したナオミは、自身の不正アクセスの証拠を抹消するため、暴走するアルタラの鎮圧を試みる。その一方で意識を取り戻した瑠璃は、自分の目の前にいる「ナオミ」が、自らの知る「直美」でないことに気づき、ナオミを追及するのだった。

瑠璃からの追及を受けてたじろぐナオミの前に、これまた瑠璃を追ってやってきた狐面が現れる。しかしこの狐面は、アルタラ内の監視役である自動制御システムそのもののはずだった。

そこでナオミは自分の住むこの世界もまた、アルタラ内の仮想世界のひとつに過ぎないことを悟るのだった。

救出

一方、消えゆく世界に取り残された直美は、自動修復システムの手先である狐面が自らの世界を消し尽くしてゆくのを目の当たりにする。しかし、目の前にナオミと瑠璃が消えていったものに似た穴があったことから、意を決してその穴に飛び込んでゆく。

その先で彼を待っていたのは、ナオミの手先であった3本足のカラスだった。暴走するナオミを止めるため、直美はカラスとともに瑠璃の救出に向かう。

 

そして場面は戻り、ナオミと瑠璃のいる2037年の世界、狐面の襲撃で絶体絶命に陥っていた2人の前に現れたのは、カラスの協力を得て2037年の世界へと現れた直実だった。直実の一途な瑠璃への思いに触れたナオミも改心し、彼ら3人と自動制御システムとの戦いが開始される。

両者の戦いは、2037年の京都の街全体を巻き込む大規模なものへと発展し、その過程でナオミは直美を庇ってシステムの攻撃を受けてしまう。しかし、直美と瑠璃の幸せのために貢献できたことに満足したナオミは、2人の幸せを願い、命を落とすのだった。

また、一方の直美と瑠璃も、ナオミの身を呈した協力もあり、無事に元いた世界へと帰ることができたのだった。

真実

場面は切り替わりラストシーン、命を落としたはずのナオミは、ベッドの上で目を覚ます。そんな彼を待っていたのは、3本足のカラスと同じ声を持つ女性だった。

その女性の正体こそ、本物の現実世界に生きる一行瑠璃であり、花火大会の落雷で脳死状態に陥った人物こそ、瑠璃ではなく今目を覚ました「ナオミ」であり、その蘇生のためにカラスとして動いていたのだった。

まさに最後の瞬間、仮想世界上のナオミが本当に愛する人を思って行動を起こしたことにより、精神と器が同調し、こうして現実の世界に復活したのである。

まさに、ナオミにとって、新たな世界が始まったのだった。

『HELLO WORLD』の感想

「終始圧倒され、裏切られた」の一言に尽きる作品でした。物語が進んでいく中で、こちらが予想した展開や結末が次々に裏切られ、全く最後まで結末が読めない作品となっていました。

そしてそれは最後の1秒まで続き、本作のキャッチコピーである「この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る――」の通りに、最後の最後で展開は逆転します。これまでにみてきた作品の中で、これほどまでに爽快に裏切られた作品はありませんでした。

また、圧倒的な映像美と豪華な作中歌も、本作の魅力です。若年層を中心に人気なミュージシャン3組が揃って楽曲の提供を行った本作は、映画ファンはもちろんのこと、熱烈な音楽ファンにも見て欲しい一作となっています。