映画『アルゴ』のあらすじ・ネタバレ・感想

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イランで実際に起きたアメリカ大使館人質事件で、アメリカ人を救出するために行われた作戦をもとにした映画『アルゴ』

今回は、映画『アルゴ』の作品概要・あらすじ・ネタバレ・感想をご紹介します。

『アルゴ』の作品概要

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上映日2012年10月26日
上映時間120分
制作国アメリカ合衆国
監督ベン・アフレック
脚本クリス・テリオ
音楽アレクサンドル・デスプラ
出演ベン・アフレック/ブライアン・クランストン/アラン・アーキン/ジョン・グッドマン/ヴィクター・ガーバー/テイト・ドノヴァン/クレア・デュヴァル/

1979年にイランで起きたアメリカ大使館人質事件。実際にCIAが行った、架空のSF映画の製作を口実に使った驚愕の救出作戦を緊張感たっぷりにスリリングに描く。

監督・主演をつとめたベン・アフレックは本作でアカデミー賞作品賞を受賞。

『アルゴ』のあらすじ

1979年のイラン革命下、イランのアメリカ大使館で起きた人質事件。大使館から脱出した6人のアメリカ人を安全に出国させるため、CIAの人質解放のプロ、トニー・メンデスが考案したのはハリウッド映画製作スタッフとして連れ出す大胆な救出作戦だった。

登場人物紹介

トニー・メンデス(ベン・アフレック)

アメリカ中央情報局(CIA)の人質解放のプロ。(実在する人物。)

ジャック・オドネル(ブライアン・クランストン)

トニー・メンデスの上司。

レスター・シーゲル(アラン・アーキン)

メンデスの計画に協力することになったハリウッドの映画監督。

ジョン・チェンバース(ジョン・グッドマン)

メンデスの計画に協力することになったハリウッドの特殊メイク。(実在する人物。)

ケン・テイラー(ヴィクター・ガーバー)

当時のカナダ大使。イランで脱出した6人のアメリカ人大使を自宅にかくまった。(実在する人物。)

『アルゴ』のネタバレ

この先、『アルゴ』のストーリーを結末まで解説しています。ネタバレを含んでいるためご注意ください

アメリカ大使館人質事件

1979年11月4日、イラン革命の最中、前国王を米国に亡命させたことへの報復として、イランのイスラム教徒がテヘランの米国大使館を襲撃。大使館員60人が人質に取られた。

混乱の中、大使館の裏口から6人が脱出、カナダのケン・テイラー大使の自宅にかくまわれる。しかし、見つかれば公開処刑は間違いなかった。

脱出者の状況が秘密にされていたため、アメリカ国務省はイランから人質を脱出させるプランを練り始める。アメリカ中央情報局(CIA)の人質奪還のプロであるトニー・メンデスが相談役として呼ばれた。

 

既に英語教師や農業関係者のフリをさせて6人を救出する案などが出ていたが、メンデスはどの提案も理論的に批判した。しかし、メンデスは代替案を求められて途方に暮れた。

メンデスは離れて暮らす息子と電話で話していた時、息子が見ていた映画『猿の惑星』からインスピレーションを得る。それはイランでエキゾチックなSF映画を撮影するために偵察しに来たカナダ人のハリウッド映画製作者として6人を安全に出国させるという大胆な作戦だった。

ニセ映画の製作

メンデスは、CIAで働いていたことのあるハリウッドの特殊メイクアップアーティスト、ジョン・チェンバースに連絡を取る。

チャンバースはメンデスを映画プロデューサーのレスター・シーゲルと接触させる。事情を知ったシーゲルは、最初はためらうも作戦の協力を引き受けた。

メンデス、チェンバース、シーゲルの3人は一緒にニセの映画製作会社を設立した。話に信憑性を持たせるため、スター・ウォーズ風のSF映画「アルゴ」を製作していることをマスコミにも公表した。

一方、イランで潜伏していた6人のアメリカ人大使たちは落ち着きを失っていく。イランの革命家たちは、大使館の乗っ取り前に破棄された機密書類を復元し、職員名簿から大使館から逃亡した人間が複数名いることに気づく。

6人と合流

1980年1月、『アルゴ』のプロデューサーを装ったメンデスは “ケビン・ハーキンス” という名でトルコに入り、イラン領事館でビザを取得する。密会した情報提供者から、イランに入国時に記入する書類を出国時に確認されることを知る。

そして、メンデスは物々しい雰囲気に包まれたイランに入国する。まず “文化・イスラム指導省” へ向かい、ニセ映画の撮影申請の記録を残した。

 

メンデスはカナダ大使の公邸にかくまわれていた6人の脱走者と会う。メンデスは6人にカナダのパスポートと偽の身分証明書を渡し、ニセ映画の製作クルーとしての “脚本” を説明する。

6人はメンデスの計画を信用することを恐れながらも、彼が自分の命をも危険にさらしていることを知り、しぶしぶ協力した。与えられた映画スタッフの役割を必死に覚えた。

あとは空港へ向かうだけだったが、文化・イスラム指導省の担当者と会うために、メンデスと6人はテヘランのバザール(市場)にロケハンに行かなければならなくなる。

正体がバレれば命も危うい状況の中、メンデスと6人は変装してバザールを訪れる。敵意を向ける店主に嫌がらせを受け、一気に囲まれるが何とかその場をやり過ごした。

イランからの脱出

同じ頃、6人が潜伏していたカナダ大使の自宅を怪しむ人間が嗅ぎ回るようになる。また、イラン大使館ではシュレッダーにかけられた職員の写真が次々に子供の手で復元されていた。

出国を翌日に控えた夜、計画されていた人質の軍事的救出との衝突を避けるために救出作戦が政府によってキャンセルされたことをメンデスは知らされる。

翌日、メンデスは悩んだ末に作戦を決行することにする。それを知ったメンデスの上司ジャック・オドネルは、急いで大統領に掛け合い、一行が乗る予定の航空券を再取得するよう迫る。

 

空港へ着いた6人は搭乗手続きをするが、座席が予約されていないと知り焦る。もう一度、チケット予約を確認したちょうどその時、CIAが予約を取り直し全員の座席が確認された。

しかし、出国審査で入国時に提出するはずの書類が紛失していることに疑問を持たれ、一行は別室で革命防衛隊の取り調べを受ける。6人のうちペルシア語の分かる男性がニセ映画について懸命に説明する。

話を聞いた革命防衛隊は、ハリウッドの偽プロダクションへ電話する。既に事務所は閉鎖されていたが、ギリギリでチェンバースが電話に出たことによって映画製作を信じ込ませることに成功した。

一行が旅客機に乗り込んだ後、空港の革命防衛隊はその6人が大使館から逃げ出した人物だと知らされる。革命防衛隊が阻止しようとした矢先に旅客機は離陸した。

その後

テヘランに残った人質を報復から守るために、救出作戦へのアメリカの関与はすべて非公開とされた。この救出劇は「カナダの策謀」としてカナダ政府、および妻と一緒にイランを離れたケン・テイラー大使が世界的に感謝された。

カナダ大使の家で働いていたイラン人家政婦は、アメリカ人の存在を知りながらも、アメリカ人を守るために革命家に嘘をついていたため、イラクに逃亡した。

メンデスはCIAの勲章を授与されるが、任務の機密性から秘密裏にメダルを受け取り、その後返却を余儀なくされた。1997年に「カナダの策謀」の機密が解除された後、勲章はメンデスの元に戻されたのだった。

『アルゴ』の感想

イランで実際に行われた救出作戦をスリリングに描くストーリーに引き込まれました。ハリウッド映画のメイキングという大胆なハッタリが現実に行われたと思うと驚きです。

捕まれば死は免れないという状況の中、緊張感のある救出ドラマにハラハラしました。アメリカ大使館がイランの革命家に襲われたり、シュレッダーにかけられた機密書類を子供が復元したり、当時の様子に近づけた描写に衝撃を受けました。

カナダとアメリカの共同作戦でしたが、大きく貢献したトニー・メンデスが長い年月を経て、公にその業績が認められたのが良かったと思いました。